親日国トルコの主要都市イスタンブールの魅力的な観光スポット

イスタンブールの記事のアイキャッチ

1890年にトルコの船エルトゥールル号が和歌山県沖で遭難した際に日本が救助活動を行ったニュースがトルコに伝わったことが親日国となったきっかけと言われているトルコの主要都市、イスタンブールは、「イスタンブール歴史地区」として世界文化遺産に認定されています。魅力的なモスクなど異文化を感じられる観光スポットが満載です。イスタンブールをトルコの首都と勘違いしてしまいがいちですが、トルコの首都はアンカラです。アヤソフィアの周辺で日本語で話しかけられることもあり確かに親日の国なんだなと感じることもありますが、中には詐欺をする方もいるので、一人旅の方は特にですが、日本語で話しかけられたというだけで警戒心を解かないように注意をしてください。

目次

イスタンブールを代表するモスク、スルタンアフメット・ジャーミィ

スルタンアフメット・ジャーミィ
スルタンアフメット・ジャーミィ

スルタンアフメット・ジャーミィは、オスマン帝国第14代スルタン・アフメト1世によって、7年の歳月をかけて1616年に完成したイスタンブールを代表するモスクです。旧市街観光では外せないスポットで、その美しさから「ブルーモスク」とも呼ばれています。白を基調に青のタイルが映える外観と、6本の尖塔(ミナーレ)が特徴です。内部はイスラームの聖なる色「緑」の絨毯が敷き詰められ、壁や天井には2万枚以上のイズニックタイルが飾られています。青を基調としたタイルは、花や唐草模様が繊細に描かれ、訪れる人々を魅了します。

モスクの中
スルタンアフメット・ジャーミィの中

天井のドームも圧巻で、繊細なアラベスク模様が施されており、まるで美術館のような空間です。モスクは現在も礼拝所として使われているため、観光客は1日5回の礼拝時間を避けて見学する必要があります。入場は無料ですが、女性はスカーフをかぶり、男性も肌の露出を控えるなど、服装のマナーが求められます。周囲には広場や庭園が広がり、夜には美しくライトアップされるため、昼夜問わず多くの観光客でにぎわいます。イスタンブール旅行では必ず訪れたい神聖な場所です。

【スルタンアフメット・ジャーミィ】

住所:Atmeydanı Cd. No:7, Sultanahmet, 34122 Fatih, İstanbul

アクセス:T1「Sultanahmet」または「Cemberlitas」駅から徒歩約4分

営業時間:8時30分~19時(4月~10月)、8時30分~17時(11月~3月)

イスタンブールのシンボルの一つアヤソフィア

アヤソフィア
アヤソフィア

スルタンアフメット・ジャーミィのすぐ近くに、広場を挟んでそびえ立つのがアヤソフィアです。アヤソフィアが巨大な大聖堂として建設されたのは、東ローマ帝国が統治していた537年で、当時はキリスト教正教会の大聖堂として帝国随一の格式を誇りました。アヤソフィアは、1453年にオスマン帝国によってイスタンブールが征服された際、キリスト教の大聖堂からイスラム教のモスクへと転用されました。さらに1923年にトルコ共和国が誕生すると、政教分離政策により博物館として公開されるようになりました。

アヤソフィア―ライトアップ
ライトアップされたアヤソフィア

その後、2020年にエルドアン大統領の決定により再びモスクとして使われることになり、7月には約80年ぶりに金曜日の集団礼拝が行われました。アヤソフィアは特長的な中央の半球状ドームや、モザイク画、陽光が豊かに差し込む会堂内部が非常に美しく、多くの旅行者を魅了しています。内部にはビザンティン時代のキリスト教モザイクと、オスマン時代のイスラム書道が共存しており、異なる宗教文化が重なり合う歴史を体感できます。夜には広場を挟んだスルタンアフメット・ジャーミィとともにライトアップされ、幻想的な雰囲気が楽しめます。

【アヤソフィア】

住所:Ayasofya Meydanı, Sultanahmet, 34122 Fatih/İstanbul

アクセス:トラム T1:「Sultanahmet」または「Cankurtaran」駅下車、徒歩約3〜5分

営業時間:9時~19時30分

公式サイト:https://muze.gen.tr/muze-detay/ayasofya

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イスタンブール新市街の名所、ガラタ塔

ガラタ塔
ガラタ塔

イスタンブールの新市街の代表的な観光スポットの一つが、丘の上に建つ高さ67mのガラタ塔です。6世紀初めには灯台として使われていた建物が、14世紀にジェノヴァ人によって監視塔へと改造されたと考えられています。現在の塔は、火事による焼失後に再建されたもので、14世紀以降の姿を今に伝えています。時代によって用途はさまざまで、「牢獄」「天文台」「造船所」「倉庫」「灯台」「火の見櫓」などとして利用されてきました。現在はカフェやレストラン、ギフトショップが併設され、塔の上部は展望台として開放されています。展望台からはイスタンブール旧市街、金角湾、ボスポラス海峡が一望でき、観光客に大人気です。夜にはライトアップされ、街のシンボルとしてその存在感を放っています。また、ガラタ塔周辺はカラキョイやベイオール地区の散策にも便利で、おしゃれなカフェや雑貨店が並ぶエリアとしても人気です。

【ガラタ塔】

住所:Bereketzade, Galata Kulesi, 34421 Beyoğlu, İstanbul

アクセス:トラム:T1線「Karaköy」駅下車徒歩10~12分

営業時間:8時30分~18時15分(日中)、19時~23時(ナイトチケット)

公式サイト:https://muze.gen.tr/muze-detay/galatakulesi

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地下の大貯水池、地下宮殿

イスターンブールの地下宮殿
地下宮殿

地上の外観からは想像できませんが、旧市街のスルタンアフメット地区の地下には、4世紀~6世紀の間に造られたとされる巨大な貯水池があります。これは「地下宮殿(イェレバタン・サルヌジュ)」と呼ばれ、もともとはコンスタンティノープル時代の皇帝や宮殿のための水源として造られた施設です。イスタンブール旧市街には、ここ以外にも地下貯水池が数か所発見されていますが、イェレバタンはその中でも最大規模です。

地下宮殿のメデューサ
地下宮殿の内部メドゥーサの頭部

地下空間は高さ約8m、縦140m、横70mと広大で、336本の円柱が並ぶ光景はまるで異世界に迷い込んだかのような神秘的な雰囲気を醸し出しています。内部は照明が工夫されており、幻想的な光景を楽しめます。特に有名なのが、柱の台座として使われている「メドゥーサの頭部」の石像です。うつ伏せや横向きに置かれているため、なぜこの形で設置されたのかについては今でも謎が残っています。現在も地下には水が張られており、水面に映る柱や天井の美しさは圧巻です。イスタンブール観光ではぜひ訪れたいおすすめスポットです。

【地下宮殿】

住所:Yerebatan Caddesi No. 1/3, Alemdar Mahallesi, 34110 Sultanahmet, Fatih, İstanbul

アクセス:トラム T1:「Sultanahmet」駅から徒歩約2〜3分

営業時間:9時~22時

公式サイト:https://yerebatan.com/

トルコ有数の博物館イスタンブール考古学博物館

イスタンブール考古学博物館
イスタンブール考古学博物館

イスタンブール考古学博物館は、3つの主要な施設から成る大規模な博物館です。中心となる「考古学博物館本館」では、古代ギリシャやローマ、ビザンティン時代の彫刻や石棺が並び、特に「アレクサンダー大王の石棺」が有名です。館内は広々とした2階建て構造で、1階には大型の展示物、2階には貨幣や小型の工芸品が展示されています。隣接する「古代東洋博物館」には、メソポタミアやエジプトから出土した粘土板、碑文、ミイラなどが並び、古代オリエントの歴史を学ぶことができます。

博物館の展示
博物館の展示

さらに「タイル館(チニリ・キョシュク)」は、1472年に建てられたオスマン時代のパビリオンで、美しいイズニックタイルやセルジューク朝の陶器が展示されています。各建物は中庭を囲むように配置されており、館内を自由に移動しながらそれぞれの展示を楽しむことができます。建物全体が石造りの重厚な造りで、歴史を感じる空間が広がっています。静かな雰囲気の中で、ゆったりと古代の世界を巡ることができる、イスタンブールの隠れた名所です。

【イスタンブール考古学博物館】

住所:Alemdar Cad. Osman Hamdi Bey Yokuşu Sk. 34122 Gülhane/Fatih, İstanbul

アクセス:T1「Gülhane」駅下車、徒歩約3分

営業時間:9時~18時15分、19時~22時

公式サイト:https://muze.gen.tr/muze-detay/arkeoloji

SELECTION―セレクション―