世界一標高の高い首都、ボリビアの「ラパス」の見所

ラパスの記事ヘッド画像

ボリビアの憲法上の首都はスクレですが、議会と政府が遷されたため、事実上の首都は「ラパス」です。ラパスは標高3600mの地にあり、世界一標高の高い場所にある首都で、観光名所のウユニ塩湖までバスで移動する際のバスターミナルもあります。首都のラパスは標高が高いだけではなく坂道も多いため、歩いているとなんだか身体が重い感じになってきてしまいます。高山病に注意をするために身体が慣れてきていないうちは飲酒は控えめにすることをおすすめします。アルコールを摂取すると利尿作用によって脱水傾向になってしまったり、酔いによって高山病の初期症状に気づきにくくなる場合もあります。高山病が怖かったので私はお酒が好きですが飲むのをやめていました。

目次

地元の人の憩いの場で美しい建物に囲まれたムリーリョ広場

ムリーリョ広場
ムリーリョ広場

ムリーリョ広場(Plaza Murillo)は、ボリビアの首都ラパスの中心部に位置し、大統領官邸や国会議事堂、ラパス大聖堂といった歴史的建造物に囲まれた、政治と文化の象徴的な場所。広場の名は、ボリビア独立運動の先駆者ペドロ・ドミンゴ・ムリーリョに由来します。彼は19世紀初頭、自由と独立を求める志を貫き、民衆に勇気を与えたリーダーとして記憶され、その象徴のように広場の中央にはその功績を称える銅像が立っています。ラパスは標高が高く、坂道も多いため、観光中は体力を消耗しやすい街です。私も散策の途中、この広場でしばらく休憩を取りました。多くの鳩が集まる穏やかな雰囲気の中、ベンチでのんびりと過ごす地元の人々の姿が印象的で、心が和む穏やかなひとときを過ごすことができました。

観光客で賑わうロス・エロスス広場の正面のサン・フランシスコ教会

サン・フランシスコ寺院
サン・フランシスコ教会

ムリーリョ広場から徒歩約10分、サン・フランシスコ広場の正面にそびえる「サン・フランシスコ教会(Iglesia de San Francisco)」は、ラパスを代表する歴史的建造物のひとつ。1549年、スペイン植民地時代に最初の教会が建設されましたが、1610年代初頭に大雪によって倒壊しました。現在の教会は1743年に再建が始まり、18世紀後半に完成したもの。外観は、スペインのバロック様式と先住民のアイマラ族の文化やモチーフが融合した「アンデス・バロック様式(メスティーソ様式)」と呼ばれる独特の装飾が特徴です。重厚な石造りのファサードには、葡萄や花、動物、そして先住民のシンボルを模した彫刻が緻密に施され、その細かい装飾に驚かされます。内部は高い天井と、見事に装飾された金色の祭壇、美しいステンドグラスが荘厳な雰囲気を生み出しています。また、教会に併設された博物館では、宗教美術や植民地時代の工芸品を見学でき、屋上部分からはラパス旧市街の景観を一望できます。昼間は地元の人々や観光客で常に賑わっています。

【サン・フランシスコ教会】※2025年10月更新

●住所:Sagarnaga 173, Plaza San Francisco, La Paz

●アクセス:サンフランシスコ広場内

●営業時間:10時~18時(月~土)※日曜休み

●WEBサイト:https://maps.app.goo.gl/8bX8jBdRXY3XFffS7

地球とは思えない異空間、「月の谷」

月の谷
月の谷[photo by 写真AC]

ボリビアの行政首都ラパス近郊にある「月の谷(Valle de la Luna)」は、車で約30分とアクセス抜群の人気観光地です。長い年月をかけて風雨に浸食された粘土質の大地には、無数の尖塔状の奇岩が立ち並び、まるで月面や火星のような異世界の景観が広がっています。この名称は1969年、宇宙飛行士ニール・アームストロングがその景色を「月面のようだ」と語ったという逸話に由来します。月に行ったことがないので実際はどうかはわかりませんが、本当に月はこんな感じなんだと思うような不思議な景色です。整備された遊歩道を歩けば、30〜45分ほどで谷を一周でき、展望スポットからは壮大な眺望を楽しめます。特に夕暮れ時には、赤や金色に染まる谷が幻想的な美しさを見せ、訪れる人々を魅了します。周囲にはサボテンや乾燥地帯特有の植物が点在し、運が良ければ野鳥や小動物にも出会えます。自然保護のためルート外への立ち入りは禁止され、その神秘的な景観を未来へと守り続けています。

【月の谷】※2025年10月更新

●住所:Macrodistrito Mallasa, La Paz

●アクセス:ラパス中心部から10キロ程、車で30分程。

●営業時間:9時~17時

●WEBサイト:https://maps.app.goo.gl/jAX9qnhsbHmadHFc9

ラパスのロープウェイ「ミ・テレフェリコ」

ロープウェイ「ミ・テレフェリコ」
ロープウェイ「ミ・テレフェリコ」[photo by 写真AC]

ボリビアの首都ラパスを訪れるなら、一度は体験したい都市交通が「ミ・テレフェリコ(Mi Teleférico)」です。2014年に開業したこのロープウェイは、急峻な地形と高低差が激しいラパスで、市民と観光客双方に愛される移動手段となっています。開業当初はわずか3路線でしたが、現在では赤、黄、緑などカラフルな約10路線に拡大し、ラパス市街から標高4,000mを超えるエル・アルトまでを結んでいます。特に人気なのは、アンデス山脈の雄大なパノラマを一望できる赤色路線や、ラパスの街並みが眼下に広がる黄色路線。終着駅がエル・アルトにある路線では、地元市場の活気や文化的雰囲気を間近に感じられます。運賃は1回数十円程度と非常に安価で、観光目的だけでなく市民の日常にも欠かせない存在になっています。注意点としてですが、ラパスは、治安に注意をしなければいけない地域ですが、その中でもエル・アルトの辺りはスリや置き引きが多いので特に注意をしてください。

陸路移動のラパスの玄関、ラパスのバスターミナル

陸路移動のラパスの玄関、ラパスのバスターミナル
ラパスのバスターミナル

ボリビアで人気の観光地のウユニ塩湖の他、隣接する国々にバス移動をする際の玄関口がラパスのバスターミナルです。黄色っぽい色合いのアーチ型の建物で、どこか昔のヨーロッパ風の駅舎のような雰囲気があります。実はこの建物、あのエッフェル塔で有名なギュスターヴ・エッフェルが設計したと言われていて、鉄骨の構造美が印象的です。クスコからラパスにバス移動をする方も多いかと思いますが、ラパスからウユニ塩湖行きのチケットは人気があるため、着いたらすぐにチケットを購入するのがおすすめです。旅で色々な場所を巡る方は、当日だとなかなかチケットの購入ができないことも多いため、遅くても前日の購入をこころがけてください。

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