歴史と川風が心地よいマラッカ旅の名所5選

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マレーシア南部の港町マラッカは、かつて東西交易の重要な中継地として栄えた歴史深い街。オランダ、ポルトガル、イギリスといった列強が交差したこの場所には、今もその面影が街並みに色濃く残っています。こうした歴史的価値が評価され、2008年には「マラッカとジョージタウン:マラッカ海峡の歴史都市群」としてユネスコ世界遺産にも登録されました。実際に街を歩いてみると、想像以上にのんびりとした空気が流れていて、どこか懐かしさも感じる心地よい場所です。川沿いの遊歩道に並ぶカラフルな三輪自転車は少しレトロで、でもどこか新鮮な風景がいっぱいです。

目次

マラッカの静かな洋館、独立宣言記念館

マラッカの静かな洋館、独立宣言記念館
独立宣言記念館

オランダ広場からすぐの場所にある、白くて落ち着いた雰囲気の建物。それが「独立宣言記念館」です。クラシカルな外観が目を引いたのでふらっと入ってみたところ、内部はマレーシアの独立に関する展示がきちんと整っていて、ちょっとした発見がいろいろありました。昔の写真や新聞記事、当時のリーダーたちのエピソードなどが紹介されていて、資料を見ながら自然と時代背景に入り込める感じ。派手さはないけれど、内容は意外と充実していますし、見応えもありました。館内は空調が効いていて快適だし、静かで落ち着いた空間なので、展示を見ながら気ままに過ごすにはちょうどいい場所。観光の途中で少し足を止めて、違った角度からマラッカを感じてみるのにおすすめです。

【独立宣言記念館】※2025年10月更新

●住所:Jalan Parameswara、75000 Banda Hilir、MELAKA

●アクセス:オランダ広場からは徒歩で約3~5分

●営業時間:9時~17時(火・水・木・土・日)、9時~12時・15時~17時(金) ※月曜休み

●WEBサイト:www.arkib.gov.my/en/perkhidmatan/arkib-memorial/info-galeri/the-proclamation-of-independence-memorial

丘の上にひっそりと建つセントポール教会

丘の上にひっそりと建つセントポール教会
セントポール教会

セントポール教会(St. Paul’s Church)」は、16世紀にポルトガル人宣教師によって建てられた東南アジア最古の教会の一つとされています。セントポールの丘の頂上に立ち、マラッカ海峡を一望できる絶好のロケーションにあります。最初は「アワー・レディ・オブ・ザ・ヒル教会」として建立され、その後「セントポール教会」と改称されました。現在は屋根のない石造りの遺構として残り、壁面にはポルトガル時代の墓碑や古いラテン語の碑文が並び、長い歴史を物語ります。丘の入口からは石段が続き、頂上へ登ると白い聖フランシスコ・ザビエル像が迎えてくれます。彼は布教活動の拠点としてマラッカに何度も訪れていたのもあり、1552年に中国の島で亡くなった後には遺体が一時的に安置されたことでも知られています。

【セントポール教会】※2025年10月更新

●住所:Jalan Kota, Bandar Hilir, 75000

●アクセス:ジョンカーストリート沿いから徒歩で約5分

●営業時間:24時間

●WEBサイト:https://tourismmelaka.com/places/st-pauls-church

マラッカの戦いの歴史サンチャゴ砦

マラッカのサンチャゴ砦
サンチャゴ砦

サンチャゴ砦は、マラッカで最も古い西洋建築のひとつ。ポルトガル人が1511年に築いた要塞の一部で、「ポルタ・デ・サンティアゴ」という名前でも知られています。今は門だけが残っていますが、その重厚な石造りから、かつての要塞の迫力が伝わってきます。歴史にそれほど詳しくなくても、その存在感には目を引かれます。行ってみたら意外とコンパクトと思う人もいるかもしれませんが、門の上部にあるポルトガルの国章や、大砲の跡など、歴史を感じるディテールがしっかり残っていて、見応えあります。写真映えもするので、立ち寄って損はないです。砦の背後にはセントポールの丘があり、少し登るとマラッカの街並みが一望できます。歴史と景色の両方が楽しめる、おすすめのスポットです!サンチャゴ砦はア・ファモサと言われることもありますが、現存するサンチャゴ砦の門部分だけでなく、かつて存在した要塞全体を指す名称です。

【サンチャゴ砦】※2025年10月更新

●住所:Jalan Parameswara, Bandar Hilir, 78000 Melaka

●アクセス:オランダ広場からは徒歩で約5~8分

●営業時間:24時間

●WEBサイト:https://melaka-tourism.com/melaka-tourism/melaka-attractions/141-a-famosa

赤に包まれたマラッカの心臓部オランダ広場

赤に包まれたマラッカの心臓部オランダ広場
マラッカの心臓部オランダ広場

マラッカ旧市街の中心にある「オランダ広場」は、赤レンガの建物が並ぶとても印象的な場所。観光ガイドなどではこの場所がメインのスポットとして取り上げられることが多いです。オランダ広場は17世紀にオランダ人が整備した歴史ある広場で、当時の面影が今もそのまま残っている感じがします。広場の真ん中には赤い時計台があり、観光客が写真を撮るために集まっていて、いつもにぎやかです。さらに目を引くのが、派手に装飾されたトライショー(三輪タクシー)。音楽を流しながら走っているものもあって、まるでお祭りみたいな雰囲気!乗ってみるのも楽しいですが、見ているだけでもテンション上がります。周辺には教会やミュージアムも集まっていて、ここを起点にマラッカの街歩きを楽しむのがオススメです。カメラを持って、のんびり散策するだけでも充実した時間が過ごせますよ。

マラッカ・スルタン水車とマラッカ川

マラッカ・スルタン水車とマラッカ川
マラッカ・スルタン水車とマラッカ川

マラッカの街を歩いていて、ふと現れる巨大な木製の水車。それが「マラッカ・スルタン水車」です。観光名所というほど混んでいるわけではないけれど、近くで見るとかなりの迫力。昔の貿易都市だったマラッカの雰囲気がちょっと味わえる場所です。そのすぐそばには、マラッカ川がゆったりと流れています。川沿いにはおしゃれなカフェやショップが並んでいて、散歩するだけでも気持ちいい。夕方にはライトアップされた遊歩道がとてもロマンチックで、カップルにもおすすめです。私は川沿いでちょっと休憩してから、クルーズ船に乗ってみました。街の景色を水上から眺めるのはなかなか新鮮で、風も気持ちよくて最高でした。マラッカらしい景色を満喫できる、のんびりスポットです。

SELECTION―セレクション―