バンコクの三大寺院をご紹介

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タイの首都バンコクは、タイを旅行したことがある人であれば誰でも訪れるエリアの一つです。何度かタイを訪れたことがある方なら、必ず一度は足を運んでいると言っても過言ではないほど有名な都市ですが、初めて旅行をする方のために、今回はバンコクの三大寺院をご紹介します。これらの寺院は比較的、まとまったエリアにあるため、一日で全ての寺院を周ることも十分に可能です。交通アクセスも整っており、効率的に巡れるのも魅力の一つです。特にチャオプラヤー川沿いに位置しているため、ボートを使った移動も楽しめます。エクスプレス・ボートや渡し舟を利用すれば、渋滞を避けてスムーズに移動できる上、水上から見るバンコクの風景もまた格別です。

目次

涅槃仏で有名なワット・ポー

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ワット・ポー

最初に紹介するバンコクの三大寺院は、バンコク最古で最大の敷地面積を誇るワット・ポー(涅槃寺)です。ワット・ポーは、アユタヤ王朝の末期にラーマ1世によって建てられた寺院で、古くから学問の中心地としても栄えていました。歴代の国王のお墓である4基の大きな仏塔や、ラマ1世によって建立された本堂など、見応えのある建築物が多く並んでいます。中でも、横たわる黄金の巨大仏「涅槃仏」が最も有名で、全長46メートルもあるその姿には圧倒されます。また、タイ古式マッサージの総本山とも言われるマッサージ・サービスセンターも敷地内にあり、観光の合間に本場の施術を体験することもできます。敷地は広く、ゆったりとした時間を過ごせるため、歴史と癒しの両方を味わえるスポットとしてもおすすめです。

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ワット・ポーの涅槃仏

ワット・ポーの涅槃仏は全長46m、高さ15mという圧倒的な大きさを誇り、写真で全体を収めるのが難しいほどです。この巨大な仏像はラーマ3世によって造立されました。特に注目すべきは、長さ5メートル、幅1.5メートルもある大きな足の裏で、そこには仏教と深い関わりを持つバラモン教の宇宙観が、108の絵として繊細に描かれています。その緻密な意匠は訪れる人々を魅了し、信仰と芸術が融合した文化財として高い評価を受けています。また、礼拝堂に入る際には靴を脱いで入り、静かで荘厳な雰囲気の中で拝観することになります。寺院内には解説パネルもあり、仏像の背景を学びながらゆっくりと見学するのがおすすめです。

【ワット・ポー】

住所:2 Sanamchai Road, Grand Palace Subdistrict, Pranakorn District, Bangkok

アクセス:MRTサナームチャイ駅から徒歩5分、エクスプレスボートでターティアン船着場からすぐ

営業時間:8:00~18:30

タイで最高の格式を誇る仏教寺院ワット・プラケオ

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ワット・プラケオ

バンコクの三大寺院の2つ目のご紹介は、ワット・プラケオです。敷地内は白い壁でしっかりと囲まれており、その中には王宮も併設されています。ワット・プラケオは「エメラルド寺院」の通称でも知られ、1782年にラーマ1世が現在の王朝であるチャクリー王朝を開いた際に、国家の守護寺院(護国寺)として建立されました。寺院の中心にそびえる黄金の仏塔には、仏舎利(仏陀の遺骨)が納められており、信仰の対象として大切にされています。また、境内には極彩色の壁画や、金やガラスで装飾された壮麗な仏塔や礼拝堂が建ち並び、細部に至るまで芸術的な美しさを堪能できます。タイ建築の魅力が凝縮されたこの寺院は、まさに王朝の威厳と信仰の象徴ともいえる存在です。

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チャックリーマハープラサート宮殿

こちらは、ワット・プラケオの敷地内にあるチャックリーマハープラサート宮殿です。ラーマ5世が西洋諸国への外遊から帰国後、その経験をもとに新たに建てた宮殿で、タイの伝統建築と西洋建築様式が融合した独特な外観が特徴です。通常は内部の見学はできませんが、年に数回ほど一般公開されることがあり、その際には豪華な内装や歴史的な展示物を見ることができます。訪問時期によっては、特別な体験ができるかもしれません。

【ワット・プラケオ】

住所:Na Phra Lan Road, Grand Palace

営業時間:8:30~16:30(チケットは15:30まで)

三島由紀夫の小説にも描かれたワット・アルン

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ワットアルン

バンコク三大寺院の最後のご紹介は、ワット・アルンです。ワット・ポーとワット・プラケオを挟むチャオプラヤー川の対岸に位置しており、川越しに眺める姿も美しく、写真スポットとしても人気があります。他の三大寺院もそうですが、タイ全体が仏教の影響を受けている中で、ワット・アルンはヒンドゥー教の影響が見られるクメール様式の建築が特徴で、他の寺院とは一線を画す独特の雰囲気を持っています。「アルン」とは「暁」を意味し、朝日に照らされる姿はとても神秘的です。日本の作家・三島由紀夫の小説『暁の寺』にも描かれており、文学的な背景を持つ寺院としても知られています。夜になると美しくライトアップされ、昼間とはまた異なる幻想的な趣が漂い、観光客にも人気のナイトスポットとなっています。階段を登るとバンコクの街並みを一望できるのも魅力の一つです。風が吹くたびに飾りの小さな鐘が揺れて、鈴の音がするのが印象的です。

【ワット・アルン】

住所:34 Arunamarin Rd., Wat Arun, Bangkok Yai

アクセス:ワット・アルン船着場からすぐ

三大寺院から近くにあるバックパッカーの聖地

バンコクのカオサンロード
バンコクのカオサンロード

ワット・アルンやワット・ポーから徒歩圏内に、カオサンロードというバックパッカーの聖地があります。かつては世界中からの旅人が集まる場所として知られ、ゲストハウスや安価なホテルが周辺に密集しており、屋台や土産物屋、安いマッサージ店などが立ち並ぶにぎやかな通りでした。近年では私もバックパックを背負って旅としていた頃は周辺のゲストハウスに宿泊をしていました。近年では道路が拡張され、歩道も整備されるなど観光客にとっても過ごしやすいエリアに生まれ変わりつつあり、以前の雑多な雰囲気を残しつつも清潔感が増しています。そのため、バックパッカーだけでなく地元の若者や外国人観光客も多く訪れ、昼夜問わずにぎわいを見せています。夜になるとバーやクラブも営業を始め、活気あるナイトライフを楽しむことができます。異文化が交差する独特の空気感は、バンコクならではの魅力のひとつです。

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