サッカー熱と歴史的街並みが魅力のクロアチア首都ザグレブ

クロアチアの首都ザグレブの街並み

クロアチアの首都ザグレブは、観光の拠点に最適な落ち着いた大都市です。ザグレブといえば、三浦知良さんなど日本人選手も所属していたサッカーチーム、ディナモ・ザグレブの本拠地として知られ、試合の日には街全体が熱気に包まれます。天気は春〜秋が歩きやすく、冬にはクリスマスマーケットが街を彩ります。空港アクセスも良好で、市内移動は路面電車が便利。歴史的な街並みも美しく、魅力的な観光スポットが点在しています。海の景観で知られるドブロブニクへは、飛行機で約1時間半ほどの距離です。

目次

ザグレブ観光の起点イェラチッチ総督広場

イェラチッチ総督広場
イェラチッチ総督広場

イェラチッチ総督広場(Ban Jelačić Square)は、ザグレブ観光のスタート地点として外せない、市の中心にある広場です。19世紀の英雄ヨシップ・イェラチッチ総督の名を冠し、中央には彼の騎馬像が堂々と立っています。広場は旧市街と新市街のちょうど境目にあり、周囲には歴史的な建物と近代的なショップやカフェが入り混じっています。広場の北側に進むと坂道や階段があり、歴史的建物が多く残る旧市街、広場の南側・東西側は19世紀以降に整備された碁盤目状の街並みと商業地区、新しい建物が広がる新市街へつながります。路面電車の主要路線が交差する場所でもあり、常に多くの人が行き交い、街の活気を感じられます。観光客にとっては地図を開く前にまず立ち寄る場所で、地元の人々にとっても待ち合わせやイベントの中心。季節ごとにフードフェスやクリスマスマーケットなども開かれ、時期によって広場の雰囲気ががらりと変わります。

屋根の紋章が目を引く聖マルコ教会

聖マルコ教会
聖マルコ教会

聖マルコ教会(St. Mark’s Church)は、ザグレブ旧市街(アッパータウン)の中心に建つ小さなゴシック様式の教会です。創建は13世紀に遡り、外観の最大の特徴は、色鮮やかなタイルで覆われた屋根。左側には中世のクロアチア王国を象徴する紋章、右側にはザグレブ市の紋章が描かれています。正面入り口には14世紀のロマネスク様式の門が残り、聖人や物語を精緻に刻んだ彫刻が見どころです。教会が建つ広場は国会議事堂や政府庁舎に囲まれており、クロアチアの政治の中心地でもあります。日中は観光客で賑わいますが、早朝や夕方は人が少なく、静かに美しい屋根を眺められる時間帯です。内部見学は限られた時間のみ可能で、特に夏季の衛兵交代式と合わせて訪れると、この教会と広場の雰囲気をより堪能できます。

【聖マルコ教会】※2025年10月更新

住所:Trg Svetog Marka 5, 10000 Zagreb

アクセス:バン・イェラチッチ広場(Ban Jelačić Square)」から徒歩約10〜15分

営業時間:内部の見学ができるのは通常はミサの時間帯のみで一般的には外観の見学になります。ミサの時間は18時(月~金)、7時30分(土)、10時30分・18時(日)です。ミサの時間に見学をする際は静かにしてルールを守ってください。

WEBサイト:www.visitzagreb.hr/zagreb/saint-marks-church

クロアチア最大規模のカトリック教会サグレブ大聖堂

サグレブ大聖堂
サグレブ大聖堂

ザグレブ大聖堂(Zagreb Cathedral)は、クロアチア最大規模を誇るカトリック教会で、街の象徴的存在です。正式名称は「聖母被昇天大聖堂」で、2本の尖塔が遠くからでもはっきりと見えるランドマークになっていました。ザグレブ大聖堂の起源は11世紀に遡りますが、度重なる地震や戦争で損傷を受け、そのたびに再建されてきました。現在の姿は19世紀後半のネオゴシック様式によるもので、外観の細かな彫刻や内部のステンドグラスが見どころです。昼間は白い石造りの外壁が青空に映え、夜にはライトアップされ幻想的な雰囲気に包まれます。内部には歴史的な祭壇や司教の墓、長い年月を感じさせる装飾が残されています。しかし、2020年3月22日と12月29日の地震の影響でザグレブ大聖堂の建物は大きく損傷してしまいました。修復プロジェクトが 2023年5月に本格的に始動して5年以上かけて全面再建を目指すとの報道がありました。また、2025年末あたりに一部の礼拝再開を目指すという報道もありました。

【ザグレブ大聖堂】※2025年10月更新

2本の尖塔が街の象徴でしたが、現在は上部が撤去され、足場が組まれた状態になっています。全面的な修復完了は2028年以降となる見通しです。

住所: Kaptol 31, 10000, Zagreb

アクセス:バン・イェラチッチ広場(Ban Jelačić Square)」から徒歩約5分

営業時間:大聖堂は閉鎖中(内部非公開)

WEBサイト:https://katedrala.hr/

まるで城のような外観のミロゴイ墓地

ミロゴイ墓地
ミロゴイ墓地

ミロゴイ墓地(Mirogoj Cemetery)は、ザグレブ中心部から北へ約2kmに位置する、ヨーロッパでも屈指の美しい墓地です。19世紀末に造られたネオルネサンス様式のアーケードと緑に覆われたドーム屋根が特徴で、まるで城や美術館や公園のような雰囲気があります。設計を手掛けたのはクロアチアの著名な建築家ヘルマン・ボレで、回廊に並ぶアーチや壁面の彫刻は芸術的価値が高く、墓地というより歴史的建造物群としても見応えがあります。ここには政治家、芸術家、作家などクロアチアの著名人が数多く眠り、宗教や民族を問わず多様な墓が共存しています。春から秋にかけては緑と花が彩りを添え、秋には紅葉が美しく、冬には雪化粧した荘厳な姿を見られます。静かに歩きながら、ザグレブの歴史や文化を肌で感じられる場所です。

【ミロゴイ墓地】※2025年8月更新

住所:Aleja Hermanna Bollea 27, 10000, Zagreb

アクセス:バス106番(Kaptol – Mirogoj – Crematorium)がおすすめ

営業時間:6時~20時(4月~9月)、7時30分~18時(10月~3月)

WEBサイト:www.gradskagroblja.hr/mirogoj-430/430

クロアチア国立劇場

クロアチア国立劇場
クロアチア国立劇場

クロアチア国立劇場(Croatian National Theatre in Zagreb / Hrvatsko narodno kazalište u Zagrebu)は、ザグレブの中心部にあるクロアチアを代表する文化施設です。1895年に完成したネオバロック様式の優美な建物で、正面の黄色い外壁と左右対称のデザインが印象的です。開館式にはオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世も出席したという歴史を持ち、以来、オペラ・バレエ・演劇の舞台として国際的な芸術家も数多く出演してきました。館内はシャンデリアや赤いビロードの座席などクラシックな雰囲気に包まれ、舞台芸術の世界に浸ることができます。建物前の広場にはクロアチアを代表する彫刻家イワン・メシュトロヴィッチ作の「井戸の周りの若者たち」が設置され、劇場とともに市民の憩いの場となっています。上演スケジュールは公式サイトで確認でき、タイミングが合えば旅先で本格的な公演を楽しむこともできます。

【クロアチア国立劇場】※2025年8月更新

住所:Trg Republike Hrvatske 15, 10000, Zagreb

アクセス:イェラチッチ総督広場から徒歩圏内の共和国広場にあります

営業時間:公演によって異なります

WEBサイト:www.hnk.hr/hr/

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