カンボジアの首都プノンペンの観光スポット

メコン川とトンレサップ川が合流するカンボジアの首都で水辺の都・プノンペン。カンボジアといえば「アンコール・ワット」で有名なためシェムリアップの方が注目されがちですが、プノンペンにも見どころは多いです。新しい高層ホテルやカフェが並び開発が進行中で夜はリバーサイドの屋台もにぎわっています。カンボジアの屋台では蛇を渦巻にしたり、そのまま串焼きにした料理が色々な所にありました。勇気のある方は挑戦してみてください。私は、レストランで蛇肉の入ったスープのような料理は食べましたが少し臭みがあって残してしまいまいした。
交通の要所にそびえる独立記念塔

プノンペン中心部にそびえる「独立記念塔(Independence Monument/ヴィメアン・エカレアチ)」は、1953年のフランスからの独立を記念して建てられたモニュメント。高さ約20メートル、蓮のつぼみをかたどったクメール様式の優美な姿は、街のシンボルとして親しまれています。塔の周囲には、カンボジア内戦や侵攻で亡くなった戦没者を慰霊する碑が並び、国家の歴史と人々の祈りを伝えています。近くには「ノロドム・シハヌーク国王記念碑」があり、国民から“独立の父”と敬愛される国王の像が堂々と立っています。昼間は青空に映える威厳ある姿が印象的ですが、夕刻にはライトアップされ、赤紫や黄金色に浮かび上がる幻想的な景観に変わります。周囲は緑豊かな公園として整備され、市民の憩いの場にもなっています。独立記念塔はプノンペン中心部で交通の要所に建っているのでタクシー移動の際に何度も通ると思いますが、是非、立ち寄ってみてください。
いつも活気にあふれるセントラルマーケット

プノンペンのセントラルマーケット(Central Market/Phsar Thmey)は1937年に建てられたアールデコ様式の巨大市場で、黄色のドーム屋根が印象的なランドマークで、まるで美術館のような外観です。Phsar Thmeyはクメール語で「新しい市場」を意味し、地元の人々に長く親しまれています。中央の大きなドームから十字型に延びる建物の中には、宝飾品や時計、衣類、家電から日用品まであらゆる商品が所狭しと並んでいます。外周には青果や香辛料、屋台の食べ物も充実し、ローカルな空気を存分に味わえるのも魅力的。訪れる人は地元の人たちが多いですが、観光客には雑貨やTシャツなどのお土産探しの場としても人気です。市場内は常に多くの人で賑わい、まさにプノンペンの生活の縮図。値段交渉を楽しみながら買い物をするのも楽しいです。旅先の値段交渉の際は、こちらから提示する最初の金額がポイントです。
プノンペン観光の定番スポット、王宮

プノンペン観光で外せない一番といってもいい定番の観光スポットといえば「王宮(Royal Palace)」。19世紀後半に建てられたこの宮殿は、今も国王の公邸として使われ、煌びやかなクメール様式の建築美に圧倒されます。広大な敷地には、国王の謁見の場である「玉座の間」や、銀の床が敷き詰められた「シルバーパゴダ」など見どころが満載。金色の仏塔や繊細な装飾が施された建物を見ているとチケット以上の価値はあるなと感じるはずです。王宮の庭園は手入れが行き届き、南国らしい花々や木々が訪れる人を迎えてくれます。プノンペンの歴史と王家の伝統に触れたい方には必見のスポット。昼間の輝きも素晴らしいですが、夕暮れ時にライトアップされた姿も幻想的でおすすめ。観光の際には1時間半~2時間くらいは時間をとっておくことをおすすめします。
【カンボジア王宮】
住所:Samdech Sothearos Blvd, Chey Chumneas, Daun Penh, Phnom Penh
アクセス:リバーサイド中心部から徒歩圏内
営業時間:8時~11時、14時~17時
都市名の由来とされるワット・プノン

プノンペン中心部にある小高い丘に建つ「ワット・プノン(Wat Phnom)」は、14世紀に創建された由緒ある寺院。プノンペンという都市名の由来となった伝説が残る、信仰のシンボルです。高さ約27メートルの丘を登る階段には、七つ頭のナーガ像や獅子像が並び荘厳な雰囲気。本堂の広さは比較的コンパクトですが、黄金の仏像が安置され、内部の壁画には釈迦の生涯や神話が色鮮やかに描かれています。境内には歴代王のストゥーパも点在し広い敷地ではないのですが見どころは多いです。夜にはライトアップされるので昼間とは雰囲気が一味変わります。
【ワット・プノン】
住所:St.96,Norodom Blvd,Phnom Penh
アクセス:中心部から車で10分程
営業時間:7時~19時
繰り返してはいけない歴史の慰霊碑キリングフィールド

プノンペン郊外の「キリング・フィールド(チュンエク)」は、ポル・ポト政権下(1975~1979年)に多くの人々が命を落とした場所です。市内の「トゥール・スレン収容所(S-21)」に収監された人々が、最終的にこの地へ移送され、帰らぬ人となりました。敷地内には100を超える集団墓地が発見され、今も発掘跡が残されています。中央には高さ17メートルの慰霊塔(ストゥーパ)が建ち、内部には犠牲者の遺骨や遺品が安置され、訪れる人々が静かに手を合わせる空間となっています。場内ではオーディオガイドや展示を通じて当時の歴史を学ぶことができ、カンボジアが歩んできた過去を深く知る機会となります。観光地というよりも、平和と人権の大切さを考えるための場として、多くの旅行者が訪れています。ポル・ポト政権下のカンボジアに関してはある程度は知っていたのですが、オーディオガイドを聞いて敷地内を周りながら、当時のカンボジアに主要国はどのような接し方をしていたのかなども知ることができました。キリング・フィールドは映画化されている他、トゥール・スレンの博物館・収容所とともに繰り返してはいけない歴史の記憶として2025年に世界遺産に登録されました。
【キリングフィールド】
住所:Choeung Ek Genocidal Center
アクセス:中心部から車で30分程
営業時間:8時~17時
ゴールデンテンプルは華やかな外観だけではなく中も必見

プノンペン観光で、ここまで足を伸ばして欲しいという場所が、地元でも親しまれているゴールデンテンプル(Wat Kean Kleang)。市内中心部から車で約20分、トンレサップ川沿いにたたずむこの寺院は、まるで黄金の宮殿のような存在感!金色のナーガ(蛇神)や仏像の装飾が素晴らしいです。また、外観だけでなく、内部も壁や天井にいたるまで仏陀の生涯などが描かれた色鮮やかな仏教絵画であふれています。中央には大小さまざまな仏像が並び、静かに祈りを捧げる地元の人の姿にも癒されます。観光客は比較的少なく、落ち着いて見学できるのも嬉しいポイントです。煌びやかでありながらどこか素朴な雰囲気に、心が浄化されるような体験ができました。観光客の誰もが知っているような場所ではないですが、有名ではなくても、こんないい場所があるんだというところを発見できるのも旅行の醍醐味だと思います。
【ゴールデンテンプル(Wat Kean Kleang)】
住所:National Highway 6A, Phnom Penh
アクセス:市内中心部から車で20分程
営業時間:7時~18時
WEBサイト:https://helloangkor.com/attractions/wat-kean-kleang