世界最多の世界遺産!元添乗員によるイタリア旅行のすすめ5都市

イタリアのフォロ・ロマーノ

イタリアが人気の渡航先になってから随分たちますが、その人気は衰える事無く、一度は行ってみたい国として多くの人の注目を集め続けています。歴史的建造物あり、絶景あり、芸術あり、美味しいイタリア料理にイタリアブランドのショッピングも楽しめる。一度はまるとリピーターになる人が多い国としても知られています。2025年10月時点で世界最多の61もの世界遺産がある事からも、その魅力が伺えますよね。1861年に統一されるまではそれぞれ別の国だったイタリア。街によって特色があり個性があり、そこも魅力の一つです。今回はそんなイタリアを100回は訪れている筆者がイタリア主要都市のおすすめポイントなどをご紹介します。

目次

1.永遠の都ローマ

コロッセオ
コロッセオ

古代ローマ時代の遺跡がごく普通に街に溶け込んでいるローマ。観光スポットがたくさんあるので、最低でも2~3日は滞在したいところ。カトリックの総本山、バチカン市国のサンピエトロ寺院と、隣接するバチカン博物館の見学だけでも半日以上はかかります。サンピエトロ寺院ではぜひ丸屋根に登ってみて下さい。ローマの町が一望できる絶景ポイントで、筆者のいちおしスポットです。ローマ遺跡と言えばフォロ・ロマーノとコロッセオ。タイムスリップ気分でお散歩するのにぴったりです。映画好きなら「ローマの休日」に登場するトレビの泉や、スペイン広場、真実の口は外せませんね。ローマで食べておきたいのは、ローマピッツア、カルボナーラ、ペコリーノチーズと黒胡椒で味付けしたカチョ・エ・ペペなど。特に本場のカルボナーラは濃厚で美味。人気レストランは必ず予約を入れてから出かけましょう。

【コロッセオ】※2025年10月更新

住所:Piazza del Colosseo, 1, 00184 Roma

アクセス:地下鉄: メトロB線「Colosseo(コロッセオ)」駅下車すぐ

営業時間:8時30分~19時15分※時期により変わります

WEBサイト:https://ticketing.colosseo.it/en/

※チケットの事前取得を推奨します。入場の際にパスポートが必要です。予約の時間厳守です。

2.屋根のない美術館フィレンツェ

大聖堂ドゥオモ
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(photo by PIXABAY)

日本で言うと京都のようなポジション、イタリアの古都フィレンツェにはローマから列車の旅がお勧めです。旧市街は碁盤の目のような街づくりで、屋根のないい美術館と称され、全体が世界遺産に指定されています。ちょっと高めですが、せっかくならば旧市街の中のホテルに泊まって古都の雰囲気を味わいましょう。主な観光スポットは、フィレンツェのシンボルである大聖堂、ジョットの鐘楼、ルネッサンス期の芸術の宝庫であるウフィッツィ美術館、ダビデ像で知られるアカデミア美術館、ミケランジェロが眠るサンタ・クローチェ教会、ヴェッキオ宮殿など。アルノ川を挟んだ対岸の高台にあるミケランジェロ広場から見る旧市街の絶景も絶対に訪れるべき場所の一つです。フィレンツェでは名物のビーフステーキ、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナとトスカーナワインを合わせて味わいましょう。

【サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(フィレンツェ大聖堂)】※2025年10月更新

住所:Piazza del Duomo, 50122 Firenze FI

アクセス:フィレンツェ中央駅から徒歩約10〜15分

営業時間:10時15分~15時45分(月~土※水曜のみ11時~・日曜休館・大聖堂の入場可能な時間)

WEBサイト:https://duomo.firenze.it/it/scopri/cattedrale-di-santa-maria-del-fiore

3.水の都ヴェネチア

サンマルコ広場
サンマルコ広場

まるで映画のセットのような、水の都ベネチア。潟の上に造られた人工島には運河が張り巡らされ、イタリアの他のどの街にも無い独特な雰囲気が楽しめます。ベネチア本島のホテルはかなり高騰しているので、本島に渡る橋の手前、メストレ地区のホテルがお手頃です。ベネチアの見所はサンマルコ広場、サンマルコ寺院、ドゥカーレ宮殿、リアルト橋など。特にドゥカーレ宮殿はベネチア共和国が栄華を極めていた時代を象徴する建物なので、ぜひ内部を見学してみて下さい。ベネチア本島では地図を忘れて自由に散策してみましょう。ベネチアではシーフードがおすすめ。中でもイカ墨のスパゲティは絶品です。駅周辺の呼び込みをしているようなお店は避けて、地元の人に人気のお店をリサーチしていきましょう。サンマルコ広場に面したカフェフローリアンは300年以上の歴史を持つベネチアで一番古いカフェ。生演奏を聴きながら優雅な時間を過ごすのにぴったりです。

【サンマルコ広場】※2025年10月更新

住所:P.za San Marco, 30100 Venezia

アクセス:ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅から水上バス(ヴァポレット)でSan Zaccaria(サン・ザッカーリア)で下船、徒歩約5分

WEBサイト:www.veneziaunica.it/en/content/digital-guide-st-marks-square

4.最新モードの街ミラノ

大聖堂ドゥオモ
大聖堂ドゥオモ

イタリアの経済、工業、金融の中心地ミラノ。街を歩けば老若男女問わず、お洒落な人が多い事に驚かされます。見所は世界最大のゴシック建築と称される大聖堂ドゥオモ、美しいショッピングアーケードのガッレリア、イタリアオペラの殿堂スカラ座、ブレラ絵画館、スフォルツェスコ城など。有名な「最後の晩餐」はサンタマリア・デッラ・グラッチェ教会付属の修道院の食堂に描かれた壁画で、修復後の姿を完全予約制で見学する事ができます。ミラノでのお楽しみはショッピング。大聖堂の周辺には手ごろなファッション系のお店が多く、少し歩いた先のモンテナポレオーネ通りにはハイブランドのお店が並びます。実はミラノからスイス国境の街ルガノまでは列車で1時間少し。美しい湖畔の街を訪れてみるのもおすすめです。ミラノ名物は仔牛を薄くのばして揚げたコトレッタ・アラ・ミラネーゼやミラノ風リゾット。場所柄ミシュラン星付きのレストランも多いので、ちょっと贅沢なイタリアンを楽しみたい方におすすめです。

【ミラノ大聖堂(ドゥオモ)】※2025年10月更新

住所:Piazza del Duomo, 20122 Milano

アクセス:地下鉄M1線(赤色)またはM3線(黄色)のドゥオモ(Duomo)駅で下車してすぐ

営業時間:大聖堂内部9:00~19:00(最終入場は18:10)※スクロロ・ディ・サン・カルロ – 11時~12時30分は立ち入り禁止

WEBサイト:www.duomomilano.it

5.南イタリア最大の街ナポリ

ベスビオ山とナポリの街並み
ベスビオ山とナポリの街並み(photo by PIXABAY)

ローマから列車なら約2時間半で南イタリアの玄関口ナポリに到着します。ベスビオ山とナポリ湾の景色はまさに風光明媚。ナポリの街自体は港町と下町の雰囲気が漂っています。治安が悪いイメージがあるかもしれませんが、それは半ば都市伝説でもあり、犯罪発生率でいうとローマやミラノ、フィレンツェの方が上。ただしナポリ中央駅周辺は列車が到着してぼーっとしている人を狙ったスリなども多いので注意が必要です。また夜間の一人歩きも避けた方が賢明です。ナポリでのおすすめは、世界遺産「ナポリ歴史地区」を構成するナポリ王宮や卵城、洗濯物がはためく写真で知られるスパッカナポリ散策など。青の洞窟で有名なカプリ島、世界一美しい海岸と呼ばれるアマルフィ、2000年前のベスビオ山噴火で一夜にして消えた街ポンペイ遺跡などは、ナポリからの日帰り旅行で楽しめます。ナポリには老舗のナポリピッツア専門店がたくさんあり、抜群に美味しいのでぜひ味わってみて下さいね。

SELECTION―セレクション―