バルセロナのアントニオ・ガウディの建築群をご紹介

ガウディの記事のアイキャッチ画像

バルセロナには、スペインだけではなく世界を代表する著名な建築家の一人で、世界遺産にも登録された数々の建物を生み出したアントニオ・ガウディの作品が多くあります。それほど離れていない地域に点在しているため、観光をしやすいです。特に人気のある場所は観光にホップオンホップオフ 観光バスの停車駅になっているため、ご利用をおすすめします。

目次

ガウディの初期の代表的な建築作品「カサ・ビセンス」

カサ・ビセンス

カサ・ビセンスは建築家の資格を取得して5年目のガウディが、タイル会社の社長のマヌエル・ビセンスから夏用の別邸を建てる依頼を受けて手がけた建築です。依頼から2年後の1880年にガウディは設計を仕上げましたがビセンスの金銭的な事情もあり、完成時期は遅れ1888年です。ガウディが学生時代に影響を受けた西洋建築がイスラム様式の影響を受けて進化したㇺデハル様式に自然との調和を図るため、あらゆる動植物のモチーフを加えた作品で、ガウディが初めて引き受けた個人宅の建築プロジェクトです。物件所有者の変更に伴う拡張計画等を経て、2014年に銀行系グループが一般公開を目的にカサ・ビセンスの所有権を取得し、2017年から一般公開が開始されました。

海・池・水をテーマにリフォームされた邸宅カサ・パトリョ

カサパトリョ

カサとはスペイン語で「家」のことで、カサ・パトリョはパトリョさんの家という意味です。18世紀のバルセロナは小さな街で人口が密集してきたため、1859年に古い城壁が壊され、建築家イデルフォンス・セルダによって新市街がデザインされました。その新市街に移り住んだ多くのブルジョア層の方達の一人がパトリョ氏で、1877年に建築家エミリ・サラが造った建物を購入しました。場所的には良い所だったのですが、1900年に隣のアマトリェ邸がリフォームされて豪華になったため、シンプルな外観から変えたいと思いパトリョさんはガウディにリフォームを依頼し、1904年~1906年に渡り内外装がリフォームされました。

カサパトリョの屋上

ガウディは海・池・水というテーマでリフォームを行い、注目を集める内外装とも豪華な建物へ生まれ変りました。外観を飾る破砕タイルやガラスは、地元の会社から譲り受けた廃棄物をリサイクルされたものです。見学の際は屋上まで登れ、珍しい形をしている煙突がたくさん造られています。夜にはライトアップされるので、また違った美しい雰囲気が醸し出されます。

SELECTION―セレクション―