2000年の歴史を持つブルガリアの政治・文化の中心地、首都ソフィアの名所

ブルガリアの首都ソフィアの記事アイキャッチ

ブルガリアと言えばヨーグルトや、相撲好きの人には元大関の琴欧州くらいしかイメージが無い方も多いかと思います。華やかなヨーロッパの国ではない印象を持たれがちですが、実際に訪れてみると自然、歴史、文化の見所が多く、魅力にあふれた国です。今回は、そんなブルガリアの首都ソフィアの見所をご紹介します!それぞれの見所がそれほど離れた距離にはないので、徒歩でも効率よく観光がしやすいのが特徴です。ソフィアには地下鉄もあるので、移動も非常に便利です。また、ブルガリアは「世界有数のバラ生産国」のため、お土産物屋にはバラのボディーソープや香水などが多く売っています。

目次

モスクの跡地に建てられた奇蹟者聖ニコライ聖堂

奇蹟者聖ニコライ聖堂
奇蹟者聖ニコライ聖堂

ブルガリアの首都ソフィア中心部にある「奇蹟者聖ニコライ聖堂」は、ロシア正教会の教会で1914年に完成しました。設計はロシア人建築家ミハイル・プレオブラジェンスキーによるもので、五つの金色のタマネギ型ドームが特徴的です。この教会は、1877~1878年の露土戦争でブルガリアがオスマン帝国支配から解放された後、ソフィアに駐在していたロシア人のために建設されました。内部には豊かな装飾が施されたイコノスタスや壁画があり、なんだか神聖な雰囲気に包まれています。現在も礼拝が行われ、観光名所として多くの人々が訪れています。また、地下礼拝堂にはソフィアのロシア正教会に尽力した大司教セラフィムの墓があり、奇跡を求める人々が祈りに訪れる場所としても知られています。大きな教会ではないので、20分~30分あれば観光できます。

【奇蹟者聖ニコライ聖堂】※2025年10月更新

●住所:3 Tsar Osvoboditel Blvd., Sofia, Bulgaria

●アクセス:アレクサンドル・ネフスキー大聖堂からは徒歩約5~6分

●営業時間:8時~18時30分

●WEBサイト:http://podvorie-sofia.bg/bg/svyatitel-nikolay/

駅周辺に広がる古代遺跡、セルディカ遺跡

ソフィアのセルディカ遺跡
セルディカ遺跡

ソフィアの地下鉄セルディカⅡ駅の改札付近やその周辺には、4世紀から6世紀頃にかけて栄えた古代都市「セルディカの遺跡」が広がっています。この一帯は、かつてローマ帝国の重要な都市の一つで、皇帝コンスタンティヌス1世が「ソフィアをローマ帝国の首都にしようと考えていた」と伝えられるほど、当時は政治・文化の中心として繁栄していました。この古代遺跡は、地下鉄の工事中に偶然発見されたもので、発掘調査の結果、広大な都市の一部が明るみに出ました。遺跡の中には、石畳の通り、建物の土台、円柱の跡などが保存されており、現代の交通インフラと歴史が見事に融合した不思議な空間が広がっています。駅のコンコースからも一部がガラス越しに見学でき、通勤や観光の途中でも古代ローマの面影を感じられる貴重な場所です。セルディカⅡ駅は地下鉄を利用の主要駅でもあるので、ソフィア滞在中に私も何度もセルディカ遺跡を目にしていました。ブルガリアに、このような歴史的な遺跡があることは知らなかったのでとても勉強になりました。

ソフィアのシンボル「アレクサンドル・ネフスキー大聖堂」

ソフィアのアレクサンドル・ネフスキー大聖堂
アレクサンドル・ネフスキー大聖堂

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂は、ブルガリアの首都ソフィアにあり、複数のドームが交差するネオ・ビザンティン様式で建てられたブルガリア正教会の大聖堂です。国内最大級の規模を誇り、その壮麗な姿は街のランドマークとも言えます。中央の金色のドームは高さ45メートル、鐘楼は53メートルの高さがあり、総重量10トン以上にもなる12本の鐘が備えられています。荘厳な外観はもちろん、見る角度によって印象が変わるため、訪れた際はぜひ大聖堂の周囲をぐるっと一周して、異なる表情を楽しんでみてください。内部には精緻なフレスコ画やアイコンが飾られていて、静かで神聖な空気が広がっています。敷地はとても広く外には様々なオブジェが展示されている他、周囲には大きな駐車場が整備されていて、観光バスの集合場所としても使われています。周辺には土産物屋やカフェもあり、休憩を兼ねて立ち寄るのにもぴったりです。

【アレクサンドル・ネフスキー大聖堂】※2025年10月更新

●住所:Lossiplats 10, Tallinn

●アクセス:ラエコヤ広場から徒歩約7分

●営業時間:8時~18時※土19時

●WEBサイト:https://nevskysobor.ee/

ソフィアでただ一つのモスク「バーニャバシ・ジャーミー」

ソフィアのバーニャバシ・ジャーミー
バーニャバシ・ジャーミー

ブルガリアの宗教といえば、国民の大多数が信仰するキリスト教の一派「ブルガリア正教会」が主流ですが、オスマン帝国の支配を受けていた歴史的背景から、現在でも国民の約9%がイスラム教を信仰するトルコ系住民で構成されています。そうした宗教的多様性を象徴する存在の一つが、首都ソフィアにある「バーニャバシ・ジャーミー」です。バーニャバシ・ジャーミーの名前の由来は、「多くの浴場」または「浴場の頭」を意味するトルコ語です。これは、モスクが天然の温泉が湧き出る地盤の上に建てられたことにちなんでいます。バーニャバシ・ジャーミーは、ソフィア市内に現存する唯一のモスクであり、オスマン建築の美しさを今に伝える貴重な宗教施設です。セルディカ遺跡があるセルディカ駅から徒歩すぐという便利な場所にあり、観光の合間にも立ち寄りやすいスポットとなっています。中に入ることもできますが、見学の際には服装に注意が必要で、特に女性は肩や脚の露出が多い服装では入場を断られることがあります。私が訪れた時も、入口でストールを貸し出している場面を見かけました。内部は静謐な空気に包まれ、モザイク装飾や幾何学模様が繊細で見応えがあり、イスラム建築ならではの美しさに触れられる貴重な体験ができました。

【バーニャバシ・ジャーミー】※2025年10月更新

●住所:Knyagina Maria Luisa Blvd 18, 1000 Sofia

●アクセス:地下鉄のセルディカⅡ駅から徒歩で約2~3分

●営業時間:10時30分~22時頃※変わる場合があります。中を見学する際は静かにしてルールを守ってください。

SELECTION―セレクション―