ポーランドのかつての首都、世界遺産の街クラクフの名所

クラクフは、11世紀から16世紀の500年以上の間ポーランドの首都でした。第二次世界大戦の時期にはドイツに占領されていましたが、街並みは戦争による被害を受けることがありませんでした。クラクフの旧市街は世界遺産として登録されています。中央広場には魅力的な観光名所の多くが隣接しているので、徒歩での観光を楽しめます。中央広場は夜にライトアップされるため、昼と夜ではまた違った魅力があります。広場の周りにはレストランも多いので、観光の後に夕食にまた広場に戻ってみてください。
東欧土産を買える織物会館

クラクフの観光名所は、旧市街の中央広場に集中していて、その美しさは世界で一番美しいと言われている広場、ベルギーのグランプラスにも劣りません。その中央広場の代表的な建物の一つが織物会館です。現在は1階はお土産物屋が集まった商店街のようになっていて2階はクラクフ国立美術館になっています。カラフルで個性的な東欧雑貨が揃っています。
【織物会館】
住所:Rynek Główny 1–3, 31‑042 Kraków
営業時間:地上階(マーケット・土産物店/観光案内所)10時~22時(火~土)、10時~18時(日)※月曜休み
2階:19世紀ポーランド美術ギャラリー10時~18時(火~日)、※月曜休み
旧市街への入口、バルバガン

バルバガンとは、市街地への外敵からの侵入を防ぐために建てられた馬蹄形の砦で、中世ヨーロッパに多く見られる防衛建築の一つです。クラクフのバルバガンはその中でも特に保存状態が良く、15世紀末に建設されたポーランド最大のバルバガンとして知られています。赤レンガ造りの重厚な外壁と7つの円塔を持ち、当時の軍事建築技術の高さを感じさせます。市内の防衛ラインの一部であり、フロリアンスカ門と地下通路で繋がれていたことから、市街地への主要な侵入路を守る要衝でした。現在は観光地として一般公開されており、内部では当時の武具や歴史資料の展示も行われています。夜間には美しくライトアップされ、歴史的な風情が一層引き立ちます。
【バルバガン(クラクフ)】
住所:ul. Basztowa, 30‑547 Kraków
アクセス:路面電車:2, 4, 14, 18, 20 番線「Stary Kleparz」または「Teatr Słowackiego」下車、徒歩数分
営業時間:10時30分~18時(4月~10月)、11月~3月は休館
旧市街の北門、フロリアンスカ門

バルバガンを越えてすぐの場所にそびえるのが、クラクフ旧市街の象徴的な建築物「フロリアンスカ門」です。この門は中世からの主要な市門の一つで、もともとは城壁とともに都市を囲む防衛施設の一部として機能していました。観光の際には、バルバガンとフロリアンスカ門はセットで観覧できる共通チケットが販売されており、併せて見学するのが一般的です。現在残る城壁部分は、かつてクラクフをぐるりと囲んでいた全長3kmにも及ぶ防衛線の名残で、その建設は14世紀初頭、1300年ごろに始まりました。しかし、19世紀に都市の近代化に伴い大部分が取り壊され、わずかに保存された一部が現在に伝えられています。フロリアンスカ門の2階部分には小さな礼拝堂が設けられており、内部には宗教画や歴史資料が展示されています。この門をくぐると、旧市街のメインストリートであるフロリアンスカ通りが始まり、かつての巡礼路としても機能していた歴史ある通りへと続いています。
塔だけ健在、旧市庁舎の塔

クラクフ旧市庁舎の塔は、中央市場広場(リネック・グウヴニ)にそびえる高さ約70メートルのレンガ造りの建物です。かつてこの場所には14世紀に建てられた市庁舎がありましたが、19世紀初めに大部分が取り壊され、今ではこの塔だけが当時の面影を残しています。塔の内部には螺旋階段があり、上まで登ると広場や周囲の街並みを一望できます。中には市の資料や展示があり、当時の街の様子を知る手がかりがそろっています。外観はゴシック様式の力強い造りで、広場のカフェや露店と相まってフォトスポットとしても人気です。夜にはライトアップされ、日中とは違う表情を見せてくれます。観光の合間にふらりと立ち寄れる立地も魅力で、広場を訪れたならぜひ足を運びたいランドマークです。写真は昼と夜のそれぞれの様子です。
【クラクフ 旧市庁舎の塔】
住所:Rynek Głowny 1, 30-001 Krakow
アクセス:中央市場広場内
営業時間:10時~18時(月曜は15時迄)
ヴァヴェル城のハイライト「ヴァヴェル大聖堂」

ヴァヴェル城の敷地内にそびえるヴァヴェル大聖堂は、クラクフ観光で外せない見どころです。かつてポーランド王の戴冠式や葬儀が行われた格式ある建物で、ゴシック様式を基調に、ルネサンスやバロックの要素が融合した外観が特徴です。特に金色のドームが輝くジグムント礼拝堂は、ルネサンス建築の傑作として知られ、訪れる人の目を引きます。内部には豪華な祭壇やステンドグラスがあり、荘厳な雰囲気が漂います。また、王や英雄の墓所もあります。塔に登ればクラクフの街並みを一望でき、写真スポットとしても人気があります。ヴァヴェル城は、クラクフを訪れる旅行者が必ず行くといってもいい中央広場から徒歩15分以内にあります。魅力的な街並みで散策するのも楽しいのでここにも是非足を運んでみてください。
【ヴァヴェル大聖堂】
住所:Wawel 3, 31-001 Krakow
アクセス:中央広場から約徒歩15分
営業時間:9時~16時30分(日曜のみ12時30分~)