高雄の観光では絶対外せない「蓮池潭」をご紹介

台湾の中で台北に次ぐ第二の都市である南部の都市、高雄に訪れた際は必ずに行って欲しいのが「蓮池潭」です。「蓮池潭」は17世紀後半に整えられた人造湖で、湖の面積は42ha、南北に1.3km、東西に0.4kmほど広がり周辺には魅力的な観光スポットが集まっているため、観光客でも賑わっています。訪れる際には2時間以上の時間的な余裕をもって行くことをお勧めします。
蓮池潭のメインスポットで開運スポット「龍虎塔」

「蓮池潭」の代表的な観光スポットが龍虎塔です。湖の中に七階建ての2つの塔が建てられていて、それぞれに龍と虎が口を開けた像があります。建設されたのは1976年と比較的、最近なのですが2024年の1月に訪問した際は写真のように改修中でした。一応、龍の口の中に入ることはできますが、写真を撮ることを考えるとやや残念な気持ちもします。 ※【追記】工事は2025年夏の完了予定でしたが、予定よりも早く完了しました。

上の写真は改修工事前の龍虎塔の写真です。龍虎塔は開運スポットになっていて、龍の口から入って虎の口から出るようにします。そのようにすることによって、これまでの自分の悪い行いが清められると言われているようです。私が訪問した際、注意書きの看板が立っているにも関わらず、虎の口から入っていこうとしていた観光客の方がいたので、龍の口から入るようにジェスチャーで案内しました。せっかくの開運スポットなので皆様はご注意ください。
【龍虎塔】
住所:No. 9, Liantan Rd, Zuoying District, Kaohsiung City
アクセス:台湾鉄道(TRA)「左営駅」から徒歩約10分
営業時間:8時~17時30分
龍と観音菩薩が目を引く春秋閣

龍虎塔からも視界に入り、徒歩3〜5分ほどで到着できるのが春秋閣です。2棟の八角形の楼閣が並び、その間に立つ高さのある白い観音菩薩像が訪れる人々の目を引きます。楼閣は龍虎塔と同じく龍の口から内部に入りれるようになっていて尾に向かって進んでいきます。周囲の池には色とりどりの鯉が泳ぎ、設置された餌の販売機で餌を購入すれば、手軽に餌やり体験が可能です。

春秋閣の入口となる龍の口をくぐると、内部は外からの光を取り込みつつもやや薄暗く、壁や天井いっぱいに極彩色の装飾が広がります。通路は緩やかに曲がりながら続き、壁面には仏教や道教にまつわる場面、善悪や因果応報を表した物語、神々や仙人の姿が細かく描かれています。足元はタイル張りで歩きやすく、所々に明かり取りの小窓があり、差し込む光が絵柄を柔らかく照らします。内部の長さは春秋閣の方が龍虎塔よりも長いです。

春秋閣から橋をさらに奥に進んで行くと、蓮池潭の湖面に突き出すように1978年に建てられた五里亭があります。蓮池潭の周りを全て歩いて周るとやや疲れてしまうかもしれませんが、体力的に余裕がある方は訪れてみてください。鮮やかな赤い欄干と緑色の瓦屋根が特徴で、中国風の六角形の東屋(あずまや)が水面に映り込む様子はとても絵になるので写真を撮って、ここで一休みをするのもいいかもしれません。
巨大で大迫力の北極玄天上帝像

高雄の代表的な観光名所といえば龍虎塔ですが、それに匹敵する迫力を誇るのが左營元帝廟にある北極玄天上帝像です。高さは水上神像としては東南アジア最大級の約22メートルと堂々たる姿で、蓮池潭の湖上にそびえ立っています。その巨大なシルエットは遠くからでも目を引き、青空や湖面とのコントラストが一層その存在感を際立たせます。台座部分には入口が設けられており、中に入って内部の装飾や展示を見学することも可能です。

主祭神として北極玄天上帝を祀る左營元帝廟の本堂は、赤い柱や極彩色の屋根装飾、龍や鳳凰の精緻な彫刻が施された、台湾の伝統的な建築の美しさを存分に感じられる造りです。堂内は中央に北極玄天上帝像があり、天井や梁には細やかな装飾が連なっています。参拝の際は、線香を購入後、本堂の外の香炉へ1本、本堂1階へ1本、そして2階の香炉へ1本と順に納めてお参りをします。左營元帝廟の通りを挟んで向かい側には夜市があるので蓮池潭の観光の後に立ち寄ってみるのもおすすめです。
忘れてはいけない、高雄の孔子廟

龍虎塔を訪れた際に、北極玄天上帝像までは見渡せるので春秋閣と北極玄天上帝像は訪れやすいかと思いますが、それだけで終わりにしてしまうと勿体ないです。さらに先に進んで行くと孔子廟もあるので、こちらに行くのも忘れずに。孔子廟が完成したのは1976年で、宋代の宮殿建築様式を忠実に再現した壮麗な造りが特徴です。朱塗りの柱や緑瓦の屋根、左右対称に広がる回廊が整然と配置されています。中央の大成殿には学問の神・孔子像が置かれているので、学業成就や合格祈願に訪れる参拝者も多いです。孔子の誕生日の9月28日には、伝統音楽と舞による厳かな釈奠(せきてん)式が行われるので、古代中国の儀式文化に触れる貴重な機会になります。周囲には池や庭園も整備されているため、写真撮影やゆったりとした散策にもおすすめです。
【高雄孔子廟】
住所:高雄市左營区蓮潭路400号
アクセス:高鉄・台鉄「左營駅」またはMRT「新左營駅」で下車後、徒歩約15分程
営業時間:9時~17時(火~日 ※月曜休み)
公式サイト:https://jp.taiwan.net.tw/
※2025年3月10日から耐震工事のため閉鎖しています。2025年9月15日に工事完了予定です。