世界遺産・ポルト歴史地区を歩く

ポルト旧市街「ポルト歴史地区」は15世紀の大航海時代から現在に至るまで何世紀にもわたって商業都市としての街並みや歴史的建造物をそのままの形で残していることから1996年にユネスコ・世界文化遺産に登録され、その美しさは多くの観光客を魅了しています。もちろんそれだけでなく、ポルトからイングランドに出荷され人気を博したことから名付けられたポートワインやパステル・デ・ナタ（エッグタルトのモデルとなったスイーツ）、港街ならではのシーフード料理など様々なグルメも楽しむことができる、見て楽しい、味わって美味しい…まさにバカンスにぴったりな街なのではないでしょうか！？

日本でも多くの港街に坂があり、そこに美しい景色があるように、ポルトもまた坂の多い情緒あふれる港街なんです！街には地下鉄や鉄道、バスだけでなく、トラム（路面電車）が複数走っており、街中はトラムの走る速度のようなゆったりとした穏やかな空気で満たされています。特に夏の時期は日照時間が長くなることから本当に時間がゆっくり過ぎているような不思議な感覚に包まれることでしょう。ただし！そんなゆったりした時間が過ぎるポルトもサッカーの試合があるときは別です！パブはお祭り騒ぎ！一気にパーティームードになります！そんなメリハリある不思議な魅力がある街、それがポルトなんです！

ポルトガルは装飾タイルの国としても有名でその芸術的な装飾タイルは「アズレージョ」と呼ばれています。アズレージョはもともと14世紀ごろにムーア人が伝えたタイルが起源でそのタイルがポルトガル人によりアレンジされ独自の発展を遂げたことから今ではポルトガルを代表するアートとなりました。もちろんポルトガル第二の都市であるポルトでも多くのアズレージョを見ることができます。その中でもポルトの玄関口である鉄道駅サン・ベント駅構内のアズレージョは圧巻です。壁面全体に約2万枚の装飾タイルが敷き詰められており、多くの観光客がその駅の美しさに目を奪われ、長い時間をかけてそのアートを鑑賞していました。サン・ベント駅は世界で最も美しい駅の一つとして旅行誌などでも紹介されています。

アルマス礼拝堂（聖堂）もまた、アズレージョで有名な建物です。外壁は約16000枚のタイルで覆われており、少し離れたところから見ても目立つほどアズレージョの美しい青に魅せられてしまい思わずうっとりしてしまいます。装飾タイルに描かれているのは聖人・聖フランチェスコと聖カタリーナの生涯の記録だそうで、その作品の中にキリストや聖母マリア、天使などの姿を見ることができます。建物自体がひとつのアートではありますが、礼拝堂なのでもちろん礼拝堂の中には真剣にお祈りをしている地元の人がたくさんいます。中を見て回る際はお祈りをしている方の迷惑にならないように静かに見て回るようにしましょう！

ドン・ルイス一世橋はポルトのランドマークと言っても過言ではない！二重構造の鉄道・道路併用の大きな鉄橋。ドン・ルイス一世橋は上層部は地下鉄と歩行者用、下層部は自動車と歩行者用となっており、同じ橋ではありますが層によって違った景色を楽しませてくれます！実はフランス・パリのランドマーク、エッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェルの弟が設計しているんです！そう聞くとこの鉄橋、どこかエッフェル塔のようなデザインな気もしてきませんか…？全長400メートル近くある鉄橋は存在感も迫力も満点で港街・商業都市の渋い感じがまたいい味を出しています！地下鉄で渡ってもよし歩いてもよしな橋ですが、ドウロ川のクルージングツアーや近くのロープウェイを使って橋を見ることもできますので様々な方法で橋の魅力を楽しんでくださいね！

ポルトの大人気地元B級グルメ・フランセジーニャ！ポルトガル語で「フランスの女の子」という意味のこの料理、実はフランスのクロックムッシュから着想を得たと言われているんです！フランスのクロックムッシュはハムとチーズをパンで挟んで焼き、ホワイトソースをかけたフランスの人気グルメのひとつですが、このフランセジーニャはクロックムッシュの比じゃないくらいボリューミーな料理なんです！なんと、パンの間にハムだけでなく、薄切りのステーキ肉が入っていてさらにはそのパンをチーズで包みピリ辛のソースがたっぷりかかっているんです！！！まさにカロリーの塊…！！！もしダイエットを考えている人がいるなら是非ダイエットを始める前に食べておくことをおすすめします！笑

いかがでしたでしょうか？ポルトの街は坂がとても多くそこがポルトの魅力の一つですが、観光で街歩きをする際は足が疲れやすくなるのでなるべく歩きやすい靴や服装で行くことをおすすめします！1年を通して穏やかな気候で陽気でのんびりした人が多いため、最近は癒しと自由を求めて移住を検討する人も増えているそうですよ！そんな魅力がたくさん詰まったポルトに是非一度訪れてみてください！ポートワインを飲むのを忘れずに！