風車以外も必見、ロッテルダムのおすすめ5大観光スポット
ロッテルダムはどこの国の都市かは日本人には分からないかもしれませんが、近未来的な建築と歴史の重みが共存するオランダ第2の都市です。かつて第二次世界大戦で大きな被害を受けながらも、その後の復興を通じて、ヨーロッパ屈指のデザイン都市へと生まれ変わりました。街を歩けば、斬新な建築と古き良き伝統が絶妙に調和していて興味津々です。今回は、ロッテルダム観光で外せないおすすめの5つの名所を紹介します。ロッテルダム駅はオランダと言えば外れない風車の名所であるキンデルダイクに観光に行く際に立ち寄る駅です。風車観光だけではもったいないので、ロッテルダムも一緒に観光をしてみるのをお勧めします。ロッテルダム駅はどこかというと、オランダの首都アムステルダム中央駅からロッテルダム中央駅は電車で約45分から1時間程で、ロッテルダム中央駅からキンデルダイクへは15キロ程の距離です。
堂々たる佇まいのロッテルダム市庁舎

ロッテルダム市庁舎(Stadhuis van Rotterdam)は、1914年から6年の歳月をかけて建てられた重厚な建築物で、ルネサンス様式を基調にビザンティンやゴシックの要素を織り交ぜたデザインが印象的です。街の中心、クールシンゲル通り沿いに堂々と立ち、そのクラシカルな雰囲気は周囲の近代的な建物とのコントラストでより一層際立ちます。観光客だけでなく、地元の人もよく足を運ぶ場所のようで、写真を撮ったりベンチでくつろいだりする姿が印象的でした。建物の正面には繊細な彫刻や大きな時計塔があり、細部までじっくり眺めたくなる魅力があります。中の見学はできませんでしたが、外からでもその存在感と美しさは十分に感じられます。
塔の上から街を眺められる聖ローレンス教会

ロッテルダムの聖ローレンス教会(Sint-Laurenskerk)は、15世紀半ばに建立された壮麗なゴシック様式の教会で、ロッテルダム中心部に現存する唯一の中世の建物です。かつて港町として発展したこの都市の精神的支柱であり、長く市民の信仰を支えてきました。第二次世界大戦中の1940年、建物の大部分が破壊されましたが、戦後の復興期に市民の強い願いのもと再建され、平和と再生の象徴としてよみがえりました。内部には繊細な石彫や美しいステンドグラス、オランダ最大級の重厚なパイプオルガンがあり、現在も礼拝のほか、コンサートや文化行事が行われています。教会の入場料とは別途の費用が発生するオプションの体験ですが、高さ63メートルのローレンス教会の塔の上に登って美しい街の景色を眺めることもできます。
【聖ローレンス教会】※2025年10月更新
●住所:Grotekerkplein 15 3011 GC Rotterdam
●アクセス:ロッテルダム中央駅から徒歩で3~4分
●営業時間:10時~17時(火・水・木・土)※月・金・日は一般入場不可
●WEBサイト:https://laurenskerk.nl/bezoek/
巨大アーチ市場マルクトハル

マルクトハル(Markthal)は、ロッテルダムを代表する近未来的な建築のひとつで、2014年にオープンしました。巨大なアーチ型の建物の中に、マーケット、レストラン、住居が融合していて、まさに「暮らす市場」といった印象です。内部の天井一面には「豊穣の角」と名付けられたカラフルな壁画が描かれており、その迫力には思わず見上げてしまいます。訪れた日は、地元の人と観光客が入り交じり、チーズやパン、フルーツの香りが漂う賑やかな空間が広がっていました。グルメを楽しみながら建築も堪能できる場所で、オランダならではの食文化を気軽に体験できます。特に屋内なので天候に左右されず楽しめる点も魅力です。目の前にはキューブハウスもあり、セットで訪れるのに最適なスポットです。
【マルクトハル】※2025年10月更新
●住所:Ds. Jan Scharpstraat 298, 3011 GZ Rotterdam
●アクセス:「Rotterdam Blaak」駅から徒歩1分
●営業時間:10時~20時(月~木)、10時~21時(金)、10時~20時(土)、12時~18時(日)※飲食店やスーパーマーケットはそれぞれ別営業時間
●WEBサイト:https://markthal.nl/
ロッテルダム名物、不思議な建築キューブハウス

キューブハウス(Cube Houses)は、ロッテルダムの個性を象徴するユニークな建築で、建築家ピート・ブロムによって1970年代に設計されました。立方体の家が斜め45度に傾けられて建てられており、その見た目はまるでパズルのよう。住宅でありながら芸術作品のようでもあり、訪れた瞬間から視覚的なインパクトが抜群です。近くで見ると、その構造の不思議さに驚かされます。内部を見学できる「ショウ・キューブ」では、実際にどのように生活が営まれているのかを知ることができ、興味深かったです。階段や壁の傾きに慣れるまで少し混乱しましたが、それもまたこの建物の魅力のひとつ。外観を眺めるだけでなく、中にも足を踏み入れることで、その独創性と人間らしさがより強く感じられました。遊び心に満ちた、ロッテルダムらしいスポットです。周囲には、デザイン性に溢れた建築物がいくつか点在しているので、探索してみると面白いです。
【キューブハウス】※2025年10月更新
●住所:Overblaak 70, 3011 MH Rotterdam
●アクセス:「Rotterdam Blaak」駅から徒歩約2分
●営業時間:10時~18時
●WEBサイト:https://kubuswoning.nl/en/visit.htm
外観を見るだけなら営業時間は関係なく見学可能です。
特徴的なデザインのビル

キューブハウスの周辺には、特徴的でアート性の高い建物がいくつもあります。写真の左のビルは「ブラークタワー」という名称のビルですが、その形から「鉛筆ビル」とも親しまれています。キューブハウスと同じく建築家ピート・ブロムの設計によるもので、彼はこの一帯の都市再開発プロジェクトを手掛け、独創的な景観を生み出しました。最寄りの地下鉄「ブラーク駅」出入り口前にもユニークなオブジェが立ち並び、ロッテルダムの“アートの街”としての個性を感じます。

