世界遺産にもなっているリマ旧市街の観光名所5選

ペルーの首都リマには、「リマ歴史地区」として世界遺産に登録されている旧市街があります。コロニアル建築が立ち並ぶこのエリアは、スペイン植民地時代の面影を今も色濃く残し、観光客に人気のスポットです。壮麗な教会や大統領府、英雄の騎馬像など、歴史と文化が詰まった名所が数多く集まっています。今回は、リマ旧市街でぜひ訪れたい歴史的建築や広場を厳選してご紹介します。
リマ市内に残る古代遺跡ワカ・プクヤーナ

ワカ・プクヤーナ遺跡はミラフローレス地区にあり、今の都会的な街並みとは想像できない、約1500年前のリマ文化によって築かれた宗教的・行政的中心地でした。ワカ・プクヤーナ遺跡は、日干しレンガ(アドベ)を積み重ねた階段状のピラミッド構造が特徴です。無数の細かいレンガが規則正しく並ぶ様子は、近くで見ると圧巻。考古学者たちはここで儀式や神への供物が行われていたと推測していて、実際に人骨や動物の骨も発掘されています。発掘作業は今も続けられています。敷地内にはガイド付きツアーもあり、リマの古代文明について学びながら遺跡を歩くことができます。また、遺跡の横には高級レストランが併設され、夜にはライトアップされたワカ・プクヤーナを眺めながら食事を楽しむこともできます。
【ワカ・プクヤーナ遺跡】
住所:General Borgoño cdra. 8, Miraflores, Lima
アクセス:リマ中心部から車で約15~20分程
営業時間:9時~17時(火曜休み)
公式サイト:https://museos.cultura.pe/museos/museo-de-sitio-pucllana
アルマス広場にそびえるリマ大聖堂

リマ大聖堂は、ペルーの首都リマ旧市街「アルマス広場」に面して建つ、ペルー最大級のカテドラルです。1535年にスペインの征服者フランシスコ・ピサロによって建設が始まり、現在の姿は18世紀の再建によるものです。正面の美しいファサードには、バロックとルネサンスの様式が融合し、荘厳な雰囲気を漂わせています。左右にそびえる2つの白い鐘楼と中央の重厚な扉は、リマの歴史地区を象徴する風景の一つです。内部には精巧な装飾が施された祭壇や美術品が並び、歴史と信仰の重みを感じることができます。特に注目されるのは、フランシスコ・ピサロの墓が大聖堂内にあること。また、大聖堂内は博物館としても公開され、宗教画や古い書物、聖具なども公開されています。また、建築や歴史について詳しく学ぶガイドツアーも行われています。リマ大聖堂があるアルマス広場は、リマの代表的な広場でこのあと紹介する観光名所もこの広場に集まっています。
【リマ大聖堂】
住所:Plaza Mayor de Lima, Jirón Carabaya s/n, Lima
アクセス:アルマス広場に面してます
営業時間:9時~17時(月~金)、10時~13時(土)
公式サイト:https://arzobispadodelima.org/
ペルー政府の中枢、リマの大統領府

ペルー大統領府も、リマ旧市街の中心「アルマス広場」面して建ち、現在の政府の中枢施設です。現在の建物は1930年代に再建されたもので、フランス風バロック様式を基調とした華やかな外観が特徴です。中央にはペルー国旗と国章が掲げられ、重厚な門と美しい装飾が訪れる人々を圧倒します。かつてこの場所には、スペインの征服者フランシスコ・ピサロの邸宅が建っていたことから、今も「カサ・デ・ピサロ(ピサロの家)」とも呼ばれています。内部は原則非公開ですが、事前予約をすればガイド付きツアーに参加することも可能です。特に人気なのが、毎日正午に行われる衛兵交代式(Cambio de Guardia)。伝統的な制服に身を包んだ衛兵たちが行進する様子は、観光客にとっても見逃せないイベントです。
【ペルー大統領府】
住所:Jirón de la Unión s/n, Plaza Mayor(Plaza de Armas)、Lima
アクセス:アルマス広場に面しています
営業時間:9時~13時(月~金)※ガイドツアー
リマの歴史を感じるサン・フランシスコ教会

サン・フランシスコ教会(Iglesia y Convento de San Francisco)は、スペイン植民地時代の代表的な建築物のひとつです。鮮やかなクリーム色の外観と、左右にそびえる2つの鐘楼が特徴的で、多くの観光客が訪れる人気スポットです。建物は17世紀に完成し、バロック様式のファサードは繊細な装飾で彩られています。 内部には美しい回廊や図書館があり、南米でも有数の古書が保存されています。サン・フランシスコ教会と修道院は、現在「博物館(Museo Convento San Francisco y Catacumbas)」として一般公開されています。その中でも特に有名なのがカタコンベ(地下納骨堂)です。ここには数万人分の人骨が整然と並べられていて、独特の雰囲気を体験できます。ガイドツアーでは教会の歴史や、当時の生活についても詳しく説明してもらえます。
【サン・フランシスコ教会】
住所:Jirón Áncash & Jirón Lampa, Centro Histórico de Lima
アクセス:アルマス広場から徒歩5分程
営業時間:9時~18時
独立の英雄を讃えるサン・マルティン将軍の像

リマ中心部の「サン・マルティン広場(Plaza San Martín)」は、ペルー独立100周年を記念して1921年に整備された歴史的な広場です。その中心に立つのが、ホセ・デ・サン・マルティン将軍の騎馬像です。サン・マルティンは、南米各国の独立を導いた英雄で、ペルー独立の立役者として今も人々に敬愛されています。像の台座には、アンデス山脈を模した白い装飾が施され、南米解放の象徴とされています。馬にまたがる将軍の堂々たる姿は、広場のシンボルとして親しまれ、観光客はもちろん、地元の人々も写真を撮る人気スポットです。周囲には歴史的な建築物が立ち並び、広場全体がコロニアルな雰囲気に包まれています。