シーギリヤ・ロックはスリランカ観光の象徴で絶景の世界遺産

シーギリヤ・ロックはスリランカに来た際には必ず行って欲しい場所ではあるのですが、首都のコロンボからはやや離れた場所にあります。コロンボからの行き方としては、バスでダンブッラを経由して行く方法が人気があります。ダンブッラ迄のバスの乗車時間は3.5～4時間程で、ダンブッラからシーギリヤまでが40分程です。コロンボを早い時間に出発すれば、ダンブッラの石窟寺院とシーギリヤ・ロックの２つの世界遺産を一日で観光することができます。私は、8時頃にコロンボを出発して、ダンブッラのホテルに荷物を置いてからダンブッラの石窟寺院とシーギリヤ・ロックの両方に行きました。

シーギリヤ・ロックを観光する際の注意点としては、軽い登山のような道のりのため、歩きやすい靴を履き、水分補給できるように多めの飲み水を確保することをおすすめします。シーギリヤ・ロックの入り口にはチケットカウンターがあり、ここで入場料を支払い、簡単な荷物チェックを済ませてから入場します。入口のすぐそばには小規模ながら充実した博物館があり、王宮の模型や発掘された遺物、フレスコ画のレプリカなどを見ることができます。先にこの博物館で歴史背景を知っておくと、実際の見学がより楽しくなるのでおすすめです。岩に近づくまでの道は広々とした庭園になっていて、かつての水路や噴水跡が見られます。季節によっては噴水が実際に動いていることもあります。

シーギリヤ・ロックの中腹には、有名な「シーギリヤ・レディ」の壁画があります。岩肌に直接描かれた女性像は、1,500年以上も前のもので、保存状態も良好。花を手に持つ優雅な姿で、当時の王宮文化や美の象徴とされています。現在では、この壁画は文化財保護の観点から撮影は禁止となっています。フラッシュによる劣化を防ぐためで、スマホやカメラを取り出すだけでも注意されることがあります。その壁画の先にある「ミラーウォール」も見逃せません。昔は表面がつるつるに磨かれていて、自分の顔が映るほどだったとか。壁には古代から近代までの訪問者が書き残した詩やメッセージが残っていて、まるで時を超えて人々とつながっているような不思議な感覚になります。歴史を感じるポイントです。2015年以前は写真は禁止されていなかったようで、写真に関しては、素材サイト(写真AC)のものを利用しています。

中腹まで登ると、観光客が必ず足を止めるスポット「ライオンテラス」が現れます。ここは岩に彫られた巨大なライオン像の前足部分が残されていて、そこから頂上に向かう階段が始まります。もともとはライオンの顔と胴体もあったとされていて、口の中を通って登る仕組みだったとか。現在は前足だけですが、それでもかなりの迫力があります。このエリアから先は、金属製の階段で一気に上まで登るルートになります。階段は急で、風が強い日には少しスリリング。ただし、手すりもあり、安全面はしっかりしています。階段の途中からも素晴らしい景色が見られるので、写真を撮りながらゆっくり進む人も多いです。朝の早い時間帯なら混雑も少なく、涼しくて登りやすいかもしれません。

シーギリヤ・ロックの広い岩の頂上には、王宮跡の構造が残っています。建物の基礎や石の通路、水槽などが配置されていて、当時の生活が想像できます。中心には大きな貯水槽があり、雨水をためて王族たちが生活に使っていたそうです。王は500人以上の女性を抱えていたとされ、その姿が壁画「シーギリヤ・レディ」に反映されているという説もあります。シーギリヤ・ロックは軽い登山のような道のりなので頂上まで登ると達成感を感じると思います。頂上からの眺めは絶景で、スリランカの大自然が一望できる絶360度のパノラマビューで、遠くの山々や村、ジャングルが見渡せるので写真映えも抜群です。風が気持ちよく、岩の上で休憩しながら景色を眺めるだけでも価値があります。帰りは同じルートで下山しますが、行きでは気づかなかった景色や発見があることも多く、最後まで楽しめます。