【イタリア】1度は行きたい!絶景「青の洞窟」レポート

一度は見たい絶景として世界中の観光客が訪れるのがカプリ島にある「青の洞窟」です。断崖絶壁のわずかな入り口から洞窟の中に入ると、そこには神秘的なブルーの世界が広がります。歴代のローマ皇帝に愛されていたカプリ島は、今なおイタリア人をはじめ、ヨーロッパの人々のバカンスの地、ハネムーンの地として人気。では、カプリ島にさえ行けば、青の洞窟を見る事が出来るのか?実はそう簡単に見る事が出来る場所ではありません。青の洞窟3戦1勝の筆者が、青の洞窟の魅力を、写真とともにご紹介していきます。
青の洞窟ってどんなところ?

青の洞窟は長さ60メートル、幅約25メートルの天然の洞窟。洞窟の入り口の真下の開口部から差し込む太陽光が、石灰を含んだ白い海底に反射して、青色以外の色は海中で吸収される事から、青色に光を放っているように見えるのが特徴です。ローマ時代のティベリウス帝の治世下、洞窟は海中神殿として使用されていた、またはプールとして使用されていたとと言われ、内部から海の神ポセイドンやトリトンの彫像が発見されています。その後長きに渡り、洞窟は悪魔が棲むと、地元の人たちに避けられていましたが、19世紀にドイツ人の作家と画家が訪れた事をきっかけに、美しい観光スポットとして知られるようになりました。
実はとても重要!青の洞窟へ行くベストシーズンは?

筆者がカプリ島を訪れたのは計3回。最初の2回はナポリからの日帰りで、晴天だったのに波が高く入れず撃沈。3回目はカプリに2泊してチャンスを待つつもりが、1日目の午前中に見事入る事ができました。青の洞窟に入れるかどうかは天候に左右されます。そう聞くと、晴れてさえいれば大丈夫と思いがちですが、大切なのは波と風、水位。洞窟の入り口は幅2メートル弱、高さ約1メートルしかないので、条件が合わないと入れません。まず冬は雨が多く海水の水位が高く、波も高めなのでクローズしている事が多く避けた方が賢明です。10年間の成功率データによると、6月81%、、7月83%、、8月84%という高確率。5月には70%とぐっと下がるので、これは6月~8月に行くしかなさそうですね。ただし世界中から観光客が集まる時期なので、待ち時間が長くなる覚悟は必要。ちなみに冬になると、12月24%、1月16%、2月12%とぐっと確率が下がってしまいます。
青の洞窟へのアクセスは?

まずは南イタリアのナポリへ向かいましょう。ナポリまでは日本からの直行便がないので、ミラノまたはローマ、ヨーロッパ各地からの乗り継ぎが必要です。ローマからナポリへは列車やバスも運行しており、アクセス良好。特に列車は頻発している上に、所要時間も1時間半と、気軽にプチ鉄道旅が楽しめます。ナポリのベベレッロ港やメルジェッリーナ港などからカプリ島へは、高速船で約40分、フェリーだと1時間半ほど。カプリ島上陸後は、マリーナグランデからモーターボートで青の洞窟に行く海からのアプローチと、バスでアナカプリまで行き、乗り換えて青の洞窟のすぐそばまで行く陸路のアプローチがあります。日帰りの場合はアクセスが速い海から、カプリ島に宿泊しているならバス利用がおすすめです。
青の洞窟観光の注意点

青の洞窟に入るのは、船頭さん+4人乗りの手漕ぎの小舟。混雑時にはモーターボートで近くまで行っても、小舟に乗り換えるまで1~2時間も船上で待つ事もあります。モーターボートは常にゆらゆら動いているので、酔いやすい方は要注意。陸路の場合は断崖についた階段に並ぶ事になります。暑い日には、階段の方が日影があるので楽かもしれません。また、モーターボートか陸路のどちらが早く入れるかは、その時の運次第です。小舟に乗り込んだら料金所で青の洞窟の入場料を支払い、いざ中へ。小舟の中では船頭さんの指示に従い、洞窟へ入る時には寝そべるような姿勢をとりましょう。見学後、ボートに戻る前に、船頭さんへのチップを払うのが慣例で、相場は1~2ユーロ。ちなみに2025年7月時点、モーターボート代は24ユーロ、青の洞窟の入場料は18ユーロです。
青の洞窟に入れなくてもカプリ島を満喫しよう!

もしも青の洞窟がクローズで入れなくても、カプリ島には美しい場所、美味しいレストラン、カフェ、お買い物が楽しめる場所など見所がたくさんあります。中でもイチオシは、モンテソラーロからの絶景。カプリ島南部に位置するソラーロ山の頂上(約589メートル)へは1人乗りのリストで約13分で行く事ができ、360度パノラマの絶景が楽しめます。また、ハイブランドのお店から可愛い雑貨屋さんなど、見ているだけで楽しいお店がたくさんあります。カプリ島はレモンが有名なので、レモンオリーブ、レモンチョコレート、レモンキャンディー、レモンソープなどレモン尽くしのお土産がずらり。おすすめは、レモンのリキュール「リモンチェッロ」で、香りも良く瓶も可愛いのでお土産に最適です。イタリアの主要都市は既に訪れたという方も、次回は南イタリアの旅を楽しんでみませんか?
【青の洞窟】
マリーナ・グランデ港が青の洞窟へのツアーの発着点です。
港には複数のツアー会社があり、専用桟橋からボートに乗船します。
[チケットオフィスの一例]
〇Laser Capri(レーザー・カプリ)
HP:https://www.capri.net/en/c/laser-capri
住所:Via Cristoforo Colombo, 69 – Capri ※23番桟橋付近
〇Motoscafisti di Capri(モンスカフィスティ・ディ・カプリ)
HP:https://www.motoscafisticapri.com/en/service
住所:Via Provinciale Marina Grande, 282 – 80073 Capri ※0番桟橋付近