グラン=プラスを中心に首都ブリュッセルの名所を紹介

ブリュッセルの旧市街を訪れるなら、まず足を運びたいのが世界遺産「グラン=プラス」。ここを中心に旅をするのが定番です。その他、代表的な観光名所を紹介します。「グラン=プラス」の近くに宿をとって、昼間と夜の両方に来るのがおすすめです。何度も見に行きたい絶景で、雰囲気もとてもいいです。
世界で最も美しい広場のひとつグランプラス

「世界で最も美しい広場のひとつ」ともいわれる、ベルギー・ブリュッセルのグラン=プラス。ユネスコの世界文化遺産にも登録された歴史的建物にぐるりと囲まれた石畳の空間で、その壮麗な景観は訪れる人々を圧倒します。さらに、季節ごとのイベントも魅力。8月中旬の3~4日間には2年に一度(偶数年)、広場を色とりどりのベゴニアで埋め尽くす「フラワーカーペット」が開催され、11月下旬から年末にかけては、クリスマスマーケットとイルミネーションが広場をあたたかく包み込みます。建物の美しさだけでなく、時間や季節ごとに変化する空気そのものが、グラン=プラスを忘れられない場所にしてくれます。私は冬に行きライトアップを見てきましたが、その時は夜に音楽と光の連動したショーのようなものをやっていました。
ブリュッセル市立博物館/王の家

グラン=プラス北側に堂々と建つネオ・ゴシック建築、それが現在のブリュッセル市立博物館です。もともとは中世のパン市場だったことから「Broodhuis(パンの家)」と呼ばれ、のちにハプスブルク家の王の管理下に置かれたため「王の家(Maison du Roi)」とも呼ばれるようになりました。建物は19世紀に現在の姿へと再建され、繊細な彫刻や尖塔が連なる外観は、広場の中でもひときわ印象的です。内部は市の歴史や文化を紹介する博物館として整備されており、中世の模型や装飾品、絵画などのコレクションが豊富。特に人気なのが「しょんべん小僧」の歴代衣装コレクションで、世界中から贈られたユニークな衣装の展示は、子どもから大人まで楽しめます。
【ブリュッセル市立博物館/王の家】
住所:Grand-Place, 1000 Brussels
アクセス:トラム: Bourse: 3-4、バス: 48-95、地下鉄: 中央駅 / De Brouckère: 1-5
営業時間:10時~17時(火~日)
グランプラスを代表するゴシック建築の市庁舎

グラン=プラス南側に建つブリュッセル市庁舎は、15世紀に建てられたゴシック建築の傑作。現在も市の行政施設として使用され、観光スポットとしても高い人気です。建物の最大の特徴は、高さ約96メートルの尖塔。その頂上にはブリュッセルの守護聖人・聖ミカエルが悪魔を退治する姿の像が立っています。建物は左右非対称で、これは時代の異なる工期で左右の翼が建てられたため。内部見学はガイド付きツアーで可能で、豪華な装飾が施された会議室や中庭、歴史的絵画などを見ることができます。外観だけでも見応えがありますが、可能であれば内部ツアーにも参加したいところ。グラン=プラスの顔ともいえる存在です。
華やかなバロック装飾群、ギルドハウス

グラン=プラスに並ぶギルドハウスは、昔の職人や商人たちがつくった“仲間の組合”=ギルドの建物。パン職人や織物職人など、それぞれの仕事ごとに組織を持ち、ここを拠点に活動していたそうです。建物は13世紀ごろから姿を見せはじめ、17世紀末、フランス軍の砲撃で広場が焼けたあとに、今の華やかな姿へと再建されました。金色の飾りや屋根の彫像には、ギルドごとの誇りやセンスが表れていて、思わず見入ってしまいます。集合建築になっているものもありますが、グランプラスには約40程のギルドハウスが現存しています。
双塔が印象的なサン・ミッシェル大聖堂

サン・ミッシェル大聖堂は13世紀から建てられ始め、完成までに数百年を要しました。今も王室の行事やミサが行われるいる由緒のある場所です。白い石造りの双塔が印象的で、街の高台にそびえる姿は市内のさまざまな場所からも望めます。内部では高い天井、色とりどりのステンドグラスなど、見どころも豊富。サン・ミッシェルはブリュッセルの守護聖人である天使の名前ですが、実はこの大聖堂にはもうひとり、地元で敬われてきた聖女ギュデュルも祀られています。そのため、聖女の名前も含むのが大聖堂の正式名です。
【サン・ミッシェル大聖堂】
住所:Parvis Sainte‑Gudule / Sinter‑Goedelevoorplein, 1000 Brussels
アクセス:Gare Centrale(中央駅)駅から徒歩
営業時間:8時~18時(土曜:見学は15時30分迄、日曜:見学は14時以降)
世界一有名な銅像?「しょんべん小僧」

ブリュッセルの観光名所として世界的に知られる「しょんべん小僧(Manneken Pis)」は、旧市街の一角に立つ高さわずか60cmほどのブロンズ像です。17世紀に設置されたこの像には、「少年が敵の火薬に小便をかけて街を救った」「貴族の子が行方不明になり、見つかった場所で小便をしていた」など、諸説ある伝説が残されています。見た目は小さくても、地元の人々からは長年にわたって愛され、イベントや祝祭日には世界各国から贈られた衣装を着せられるのが伝統。観光客で常ににぎわうスポットですが、徒歩で数分の距離にグラン=プラスやチョコレート店なども点在していて、旧市街散策の中で立ち寄りやすい名所です。 しょんべん小僧は「世界三大がっかり観光名所」の一つにもあげられています。確かにと納得できる面もあるのですが、見に行く迄の街の雰囲気もいいですし、知っているものを実際に見に行くというのも観光の醍醐味なのでブリュッセルに来た際には見に行って欲しいです。
【しょんべん小僧】
住所:Rue de l’Étuve / Stoofstraat, 1000 Brussels
アクセス:地下鉄Bourse(Beurs)駅(4番線・10番線)下車、徒歩すぐ