迫力ある世界遺産を２つ抱える街、ジョグ・ジャカルタ

首都のジャカルタからジョグ・ジャカルタは、電車で約8時間の他、飛行機で1時間程で到着します。ジョグジャカルタの街のメイン通りはマリオボロ通りで、街には多くの商店や飲食店で賑わっています。インパクトのあるライオンのオブジェもありました。夜には、屋台が多く出ているので夜の観光も楽しむことができます。地元の方が頻繁に利用をしている屋台料理を食べてみてください。安くて美味しい料理が数多くあります。

マリオボロ通りの両側には、自転車タクシーがあります。旅先の想いでづくりのために近場の移動の際に利用をしてみてはいかがでしょうか？タクシーに続いて自転車もですが、利用をする際は料金の確認を忘れずにしてください。

ジョグ・ジャカルタの世界遺産（世界文化遺産）の一つが、世界最大の仏教寺院のボロブドゥール寺院遺跡です。また、ボロブドゥール寺院遺跡は、カンボジアのアンコールワット遺跡群・ミャンマーのバガン遺跡群とともに世界三大仏教遺跡の一つとしても数えられています。ボロブドゥール寺院遺跡は、8〜9世紀にかけてシャイレーンドラ朝によって建立され巨大な階段状のストゥーパ（仏塔）構造を持ち、全体が仏教宇宙観を表す曼荼羅として設計されています。大乗仏教の遺跡で、釈迦を中心とした仏教説話のレリーフが描かれています。

ボロブドゥール寺院遺跡は、頂上に向かって三層構造となっており、下層には人間界の欲望、中層には修行の道、最上部には悟りの境地が表現されています。壁面には約2,600枚に及ぶ仏教の教えを描いたレリーフが刻まれ、歩くごとに物語が展開されるように構成されています。遺跡上層部まで階段を登っていくと、数多くの網目状のストゥーパ（仏塔）が見られ、仏塔の中には仏像が入っています。最上部まで登ってから下を見ると絶景が広がっています。また、ボロブドゥール遺跡は幻想的な朝日を見ることができるスポットとしても有名で、サンライズツアーも実施しています。

プランバナン寺院遺跡群も世界文化遺産で、広大な敷地内に240もの寺院が点在する壮大なヒンドゥー教・仏教の複合遺跡群です。9〜10世紀にかけて建造され、当時の宗教的多様性を反映するように、ヒンドゥー教と仏教の要素が巧みに融合されています。遺跡の中心には、ヒンドゥー教の三大神を祀るロロ・ジョングラン寺院があり、美しく彫刻されたガネーシャ像やドゥルガ像を見ることができます。240基の寺院を巡るには2時間以上を要しますが、寺院同士が隣接しているため効率的に探索可能です。精緻な彫刻や壮麗な塔群は訪れる者を圧倒し、ジョグジャカルタ観光のハイライトとして高い人気を誇っています。夕暮れ時のライトアップも幻想的でおすすめです。

ジョグジャカルタの中心に位置するクラトンは、歴代のスルタン（国王）が住まいとした由緒ある王宮であり、今もなお王族が暮らす“生きた宮殿”です。18世紀中頃に建てられたこの王宮は、ジャワ伝統建築の粋を凝らした美しい造りで、ジョグジャカルタ文化の象徴ともいえる存在です。敷地内の一部は一般公開されており、歴代王族が使用した家具、調度品、伝統衣装、楽器などが展示され、王朝の栄華を感じられる博物館として多くの観光客を魅了しています。また、定期的に行われる宮廷舞踊やガムラン演奏といった伝統芸能の上演は、訪れる人々に深い感動と文化的体験を与えてくれます。ボロブドゥール寺院やプランバナン寺院と並ぶ、ジョグジャカルタ観光では外せないスポットの一つです。

クラトン（ジョグジャカルタ王宮）のすぐ近くに位置する「タマンサリ」は、かつて王族のために造られた離宮で、「水の宮殿」とも称される美しい歴史的建造物です。18世紀に築かれたこの施設は、王に仕える女性たちが水浴びを楽しんだと伝わる石造りの入浴場や、静かな池、優雅な回廊などから構成されており、かつての王族の優雅な生活を垣間見ることができます。特に中央の水浴場は、左右対称に設計されたアーチと塔が印象的で、フォトスポットとしても人気があります。現在ではその幻想的な雰囲気から観光客に愛される場所となっており、ジョグジャカルタを訪れたならぜひ足を運びたいスポットのひとつです。歴史と美しさが共存するタマンサリは、隣接するクラトンと合わせて訪れてください。