ブラジル屈指の観光都市で世界遺産の街リオデジャネイロ

ブラジル屈指の観光都市リオデジャネイロは、海と山が織りなす壮大な景観と陽気な空気に包まれた“奇跡の街”。世界遺産にも登録されたポン・ヂ・アスーカルやコルコバードのキリスト像、コパカバーナビーチなど、訪れる人を魅了する絶景と文化が待っています。ブラジルは自然や文化が魅力的な国ですが、都市部を中心にスリやひったくり、置き引きといった軽犯罪が比較的多く、リオデジャネイロも例外ではありません。観光地周辺では警察の巡回も増えて比較的安全ですが、ファベーラ(貧困地区)や人気の少ない路地は立ち入らないことが推奨されます。
サッカーの国ブラジルの代表的なスタジアム

マラカナンサッカースタジアムは、サッカーファンなら一度は名前を聞いたことがある、リオデジャネイロの象徴的なスタジアムです。1950年のFIFAワールドカップのために建設され、当時は20万人以上を収容できる世界最大級のスタジアムとして知られていました。現在は改修され、約7万8千人収容の近代的な施設で、CRフラメンゴとフルミネンセFCのホームスタジアムとして使われています。観光客として訪れる場合、試合がない日でも内部を見学できるツアーがあり、ピッチ脇や選手のロッカールーム、記者会見室など普段テレビでしか見られない場所を歩けます。特に芝生の近くから見上げるスタンドは圧巻です。
【マラカナンサッカースタジアム】
住所:R. Prof. Eurico Rabelo – Maracanã, Rio de Janeiro
アクセス:最寄り駅は地下鉄 Maracanã駅(Metrô Rio ライン2)およびスーパーViaの鉄道でアクセス可能
営業時間:通常のスタジアムツアーは、午前8:30〜午後4:30(最終入場はその約1時間前)※試合やイベント開催日は時間が変更される場合があります
かつては議事堂として使われたチラデンチス宮殿

リオデジャネイロの旧市街、セントロ地区にある堂々とした白い外観と大きな列柱が目を引く建物がチラデンチス宮殿です。1926年に完成し、かつてはブラジル連邦議会の議事堂として使用されていました。名前は、18世紀の独立運動の英雄ジョアキン・ジョゼ・ダ・シルバ・シャヴィエル、通称「チラデンチス」にちなんでいます。外観はネオクラシック様式で、屋根には精巧な彫刻が施され、内部にはステンドグラスや歴史的な壁画が残っています。議場の椅子や演台も当時のまま保存されており、建物そのものがブラジル近代史の象徴です。現在はリオデジャネイロ州議会の本拠地として使われていますが、平日には一般見学が可能で、無料のガイドツアーも行われています。立地は観光にも便利で、パケータ広場やカンデラリア教会、ブラジル銀行文化センターなど、徒歩圏内に見どころが多くあります。
【チラデンチス宮殿】
住所:Rua Primeiro de Março, s/n – Praça XV, Centro, Rio de Janeiro
アクセス:メトロ「Carioca」駅(1号線・2号線)または「Cinelândia」駅から徒歩圏
営業時間:10時~17時(月~金)
外観が特徴的なリオデジャネイロ大聖堂

リオの中心部にそびえるリオデジャネイロ大聖堂は、1979年に完成した街の守護聖人サン・セバスチャンに捧げられた近代的なカトリック教会です。外観は「これが教会?」と思うほどユニークですが、これは、先住民の祭祀用ピラミッド(円錐形の神殿)をモチーフにしています。 内部に足を踏み入れると、四方にそびえる高さ64メートルのステンドグラスが目に飛び込みます。赤・青・緑・黄色の光が差し込み、巨大な空間全体を包み込む様子は、まるで現代アートのよう。中央には数千人を収容できる広い祭壇スペースがあり、大規模なミサや特別行事もここで行われます。大聖堂の地下には宗教美術館も併設されていて、キリスト教に関する彫刻や絵画を鑑賞できます。
【リオデジャネイロ大聖堂】
住所:Avenida República do Chile, 245, Centro, Rio de Janeiro
アクセス:地下鉄「Carioca」駅から徒歩圏
営業時間:7時~17時(夜間は閉門)
公式サイト:https://catedral.com.br/
世界遺産ポン・ヂ・アスーカル

一見、1つの岩山の写真ですが、実は2つの岩山で左奥がポン・ヂ・アスーカル、右側にあるのがモーホ・ダ・ウルカです。ポン・ヂ・アスーカルは標高396m、砂糖パンのような丸みを帯びた形が特徴で、リオでジャネイロを象徴する絶景スポットとして世界的に知られています。モーホ・ダ・ウルカは標高220mで、ロープウェーの中間駅があり、比較的手軽に登れることから地元の人々にも人気です。2つの岩山はロープウェーで結ばれていて、移動中にはグアナバラ湾やコパカバーナ海岸を望むパノラマが広がっています。このロープウェーができたのは、1912年で世界でも3番目に古い歴史を持ち、そのレトロな魅力も見どころです。リオデジャネイロは、2012年に「リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観群」として世界遺産に登録されましたが、ポン・ヂ・アスーカルとモーホ・ダ・ウルカはコルコバード山(キリスト像)らとともにその構成要素に含まれています。
世界的な観光名所コルコバードのキリスト像

リオデジャネイロの象徴的存在であり、世界的に有名な観光スポットが、コルコバード山の頂に立つキリスト像(Cristo Redentor)です。高さ709mのコルコバード山の山頂にそびえるこの像は、台座を含め全長38m、両腕を広げた姿が印象的で、市街やグアナバラ湾を見守るように立っています。1931年に完成し、ブラジル独立100周年を記念して建てられたもので、鉄筋コンクリート製の構造の上からソープストーンで覆われています。その優雅な曲線と穏やかな表情は、宗教的象徴を超えて平和のメッセージを世界に発信しています。2007年には「新・世界七不思議」にも選ばれ、観光客の憧れの地となりました。アクセスは市街から登山電車やシャトルバスを利用するのが一般的で、頂上からはリオの海岸線やポン・ヂ・アスーカルまで一望できます。
【コルコバードのキリスト像】
住所:Parque Nacional da Tijuca – Alto da Boa Vista, Rio de Janeiro
アクセス:コルコバード登山鉄道コスミ・ヴェーリョ(Cosme Velho)の駅から山頂まで約20分
営業時間:8時~19時
公式サイト:https://cristoredentoroficial.com.br/
素晴らしい景色のビーチ、コパカバーナビーチ

リオデジャネイロを代表する海岸といえば、全長約4kmの白砂が続くコパカバーナビーチ(Praia de Copacabana)です。三日月形の美しい弧を描く海岸線は、青い海と背後の緑の山々、そして海沿いのホテル群とのコントラストが魅力。世界中から観光客が集まり、日光浴、ビーチバレー、海水浴、サーフィンなど思い思いの時間を楽しんでいます。海岸沿いには黒と白の波模様を描いた歩道が続き、カフェやレストラン、露店が並び、昼も夜も活気にあふれています。大晦日のカウントダウンイベントや音楽フェスなど、大規模な催しが行われることでも有名で、特に年越しの花火は世界的にも人気です。治安面では人通りの多い時間帯やエリアを選ぶなど注意は必要ですが、日中は夜間よりは比較的安全に観光を楽しめます。