アンデルセンが生まれたデンマーク第3の都市・オーデンセの名所

オーデンセの街並み

デンマーク第3の都市オーデンセは、落ち着いた街並みと豊かな歴史が魅力の街。そして何よりも、この街は童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの故郷として世界的に知られているため旅行者も多いです。中心部や公園には、アンデルセンや作品をモチーフにした銅像やモニュメントが点在しています。今回はオーデンセでおすすめの観光名所5つを紹介します。デンマークから首都のコペンハーゲンからオーデンセへの行き方は、DSB:デンマーク国鉄を使うのが一般的で2時間程です。

目次

デンマーク王の眠る聖クヌート教会

聖クヌート教会
聖クヌート教会

デンマークのオーデンセ中心部にある聖クヌート教会は、市内を代表する歴史的な建物です。現地では「Sankt Knuds Kirke」と呼ばれ、11世紀に殉教したクヌート4世(聖クヌート王)を祀っています。今の建物は14〜15世紀に建てられたレンガ造りのゴシック様式で、高い天井と凛とした雰囲気が印象的です。内部には王の聖遺物を納めた地下室や、精巧な木彫りの祭壇があり、静かに歩くだけでも歴史の重みを感じられます。かつてはベネディクト会修道院が隣接し、巡礼地として多くの人が訪れました。宗教改革の後も司教座の教会として使われ、今も礼拝や行事が行われています。観光客も無料で入れるので、オーデンセを訪れるなら立ち寄りたい場所です。聖クヌート教会は、現地では日常的に「教会」として呼ばれることが多いものの、宗教的には司教座を持つ大聖堂としての役割を果たしています。

【聖クヌート教会】

住所:Klosterbakken 2, 5000 Odense C

営業時間(見学可能時間):12時~16時(月)、10時~16時(火~土)、12時~16時(日・祝)

WEBサイト:www.odensedomkirke.dk/kirker/domkirken-skt-knuds-kirke

時計塔が目を引くオーデンセ市庁舎

オーデンセ市庁舎
オーデンセ市庁舎

オーデンセ市庁舎は19世紀後半に建設された赤レンガ造りの美しい建物で、聖クヌート教会のすぐ隣にあります。イタリアの中世ゴシック様式を参考にしたデザインで、上部には城壁のような装飾が並んでいて、中央は時計塔のようになっています。今は市の行政機関が入っているので、普段は観光で中に入ることはできませんが、特別な公開日の時には豪華な会議室や歴史ある装飾を見ることができます。正面の広場では季節ごとのイベントやマーケットが開かれ、地元の人々や観光客で賑わっています。オーデンセ市庁舎の周辺のエリアは、歴史的な街並みも多く残っているので散策しながら写真を撮るのにもぴったりです。

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新館を隈研吾氏が設計したアンデルセン博物館

アンデルセン博物館
アンデルセン所縁の家

アンデルセン博物館(H.C. Andersen Museum)は、日本をはじめ世界的に知られる童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの生涯と作品を紹介する複合施設です。アンデルセンが生まれた家や少年時代を過ごした家も含まれていて、それぞれが保存・公開されています。2021年には日本人建築家・隈研吾氏が設計した新館がオープン。庭園や屋外スペースを巧みに取り込み、地下と地上を行き来しながら物語の世界に没入できる空間が特徴です。『人魚姫』『みにくいアヒルの子』『雪の女王』などの世界を最新の演出で体験でき、原稿や挿絵、ゆかりの品も多数展示されています。入場チケットで生家・少年時代の家を含むエリア全体を見学でき、館内にはカフェやミュージアムショップも併設されています。アンデルセンのファンだけでなく、建築やデザインに興味がある人にもおすすめのスポットです。

【アンデルセン博物館】

住所:Claus Bergs Gade 11, 5000 Odense

アクセス:オーデンセ駅から徒歩約10分

営業時間:10時~17時※時期により異なるので事前に要確認

公式サイト:https://hcandersenshus.dk/en/plan-visit

※事前のチケット購入を推奨します。

かつての王族の居館、オーデンセ城

オーデンセ城
オーデンセ城

オーデンセ城(Odense Slot)は、オーデンセ駅から徒歩圏内にある白い外壁が美しい歴史的建物で、市内観光の合間にも立ち寄りやすい立地です。もともとは13世紀に建てられた修道院が起源で、16世紀以降は王族の居館として使われました。現在の姿は18世紀に再建されたバロック様式で、シンプルながら優雅な外観が特徴です。正面には銅像が立ち、周囲には「国王の庭園(Kongens Have)」と呼ばれる緑豊かな公園が広がっています。現在は市の文化・都市開発部門などの行政機関が入っているため内部は非公開ですが、外観や庭園は自由に散策可能です。春から夏にかけては花壇が彩り、芝生でくつろぐ市民や観光客の姿も見られます。日本のガイドブックでは「オーデンセ城」と紹介されることが多い一方で、宮殿として紹介される場合もあります。どちらかといえば宮殿と呼ぶほうが実態に近いです。

広大な敷地内にある雄大な城イーエスコウ城

イーエスコウ城
イーエスコウ城

イーエスコウ城(Egeskov Slot)は、オーデンセから車で約30分、約30キロ離れたクヴェーンドルップという街のフュン島にあります。フュン島南部には150以上もの城や邸宅が保存されていて、イーエスコウ城はその中でも人気の観光地です。ただし「城」といっても、ここでは城そのものは広大な敷地の一部にすぎません。チケットを購入すれば、城の内部見学はもちろん、整備された庭園、クラシックカーやバイクの博物館、遊び場、展望スポットなど敷地全体を自由に巡ることができます。レストランやカフェも敷地内にあり、観光の合間に食事や休憩も可能です。イーエスコウ城は1554年に建てられたルネサンス様式の赤レンガ建築で、「Egeskov」は「樫の木の森」という意味。湖の中に打ち込まれた樫の木の杭の上に建ち、その保存状態は非常に良く、ヨーロッパでも屈指の「堀を持つ城」として知られています。

【イーエスコウ城】

住所:Egeskov Gade 18, 5772 Kværndrup, Denmark

アクセス:オーデンセ中心部から車で30分程

営業時間:10時~17時※時期により異なる

公式サイト:https://egeskov.dk/

 

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