メキシコのカンクンはビーチも世界遺産もある観光客に人気のリゾート

カンクンのビーチのモニュメント

カリブ海に面したメキシコの人気リゾート地のカンクン。白砂のビーチだけでなく、世界遺産になっている古代マヤ文明の遺跡や自然と融合した観光スポットも充実し、海だけにとどまらない魅力が詰まっています。初めての旅行者にもおすすめできる、カンクン周辺の見逃せない観光名所5か所をピックアップ。リゾート滞在だけで終わらせず、ぜひカンクンの文化や歴史も旅のプランに取り入れてみてください。魅力的な現地ツアーが多いので宿泊先のホテルやWEBサイトでチェックをしてみると更にいい旅にできます。

目次

「女性の島」という意味の小島「イスラ・ムヘーレス」

イスラ・ムヘーレス
イスラ・ムヘーレス

カンクンの沖合に浮かぶ小島「イスラ・ムヘーレス」は、フェリーで約20分とアクセスもよく、日帰り旅行先として人気があります。この島の名前はスペイン語で「女性の島」という意味ですが、16世紀のスペインの探検家たちがこの島に上陸した際、マヤの女神「イシュチェル(Ixchel)」を祀る神殿跡や女性の像を多数発見したことに由来しています。マヤの女神イシュチェルは、愛・月・豊穣・医療などを司る神で、島はかつて女性の祈りの場とされていたとも言われています。現在では、透明度の高い海と静かな雰囲気を求めて多くの観光客が訪れます。中でも「プラヤ・ノルテ(Playa Norte)」は、白砂のビーチと遠浅の海が広がり、泳ぐのにも最適なスポット。島内の移動にはゴルフカートをレンタルするのが一般的で、気軽に島全体を巡ることができます。南端の「プンタ・スール」には断崖と灯台、女神イシュチェルの像があり、カリブ海の壮大な景色を一望できます。

珍しい海中アート、カンクン海底美術館

カンクンの海底美術館
カンクンの海底美術館

カンクン沖の海底に広がるMUSA(Museo Subacuático de Arte)は、水中に設置された約500体の彫刻作品を鑑賞できる、世界的にも珍しい海底美術館です。2009年に環境保全と芸術の融合を目的に設立され、今ではカンクン観光の代表的アクティビティとなっています。彫刻群は特殊な素材で作られ、サンゴの成長を助ける役割も兼ねています。人間や車、家などをかたどった作品が海中に静かに並ぶ様子は、独特の存在感があります。MUSAは、シュノーケリングやダイビングで水中から直接見ることもできる他、泳がずに楽しみたい方は船底が透明になっている「グラスボトムボート(ガラス底ボート)」や、船体の下半分が水中にある半潜水式の船のツアーも人気です。MUSAはそれぞれ離れたエリアにMANCHONES(マンチョネス)、PUNTA NIZUK(プンタ・ニズク)、PUNTA SAM(プンタ・サム)と3つのスポットがあります。ツアーで参加するのが一般的で、イスラ・ムヘーレスのツアーの中には、MANCHONES(マンチョネス)のMUSAがセットに含まれているものもあります。

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白い砂浜を背景にした神殿群、トゥルム遺跡

トゥルム遺跡
トゥルム遺跡

カンクンから車で約2時間、リビエラ・マヤ沿いに位置するトゥルム遺跡は、カリブ海を見下ろす崖の上に建つマヤ文明の遺構です。この遺跡の最大の特徴は、何と言ってもそのロケーション。青い海と白い砂浜を背景にした石造りの神殿群は、他のマヤ遺跡とは一線を画す存在です。かつてこの場所は、交易の拠点として栄えた港町で、壁に囲まれた「防御型の都市国家」という点も珍しいです。遺跡内には、マヤ神話に登場する神ククルカンを祀った「エル・カスティージョ」や、天体観測に使われたとされる「天文台」などがあり、当時の宗教的・科学的な生活の一端を垣間見ることができます。また、遺跡から階段を下りると、海岸へ直接アクセスできる小さなビーチもあります。観光客は遺跡見学の後に海辺で休憩することができ、自然と歴史を一度に体感できる貴重なスポットです。 敷地は比較的コンパクトなので半日あれば十分に見て回ることが可能です。カンクン発の現地ツアーでは、セノーテや他の観光地とセットになったプランも多いです。

【トゥルム遺跡】

住所:Carretera Federal, Cancun – Chetumal Km 230, 307, 77780 Tulum

アクセス:カンクンから車で約2時間

営業時間:8時~17時

WEBサイト:https://www.inah.gob.mx/zonas/99-zona-arqueologica-de-tulum

世界遺産、カンクンのチチェン・イッツァ

チチェン・イッツァ
チチェン・イッツァ

チチェン・イッツァは、マヤ文明後期の代表的な遺跡で、1988年にユネスコの世界遺産に登録されました。カンクンからは車で約2時間半で、日帰りツアーの定番観光地として高い人気を誇ります。遺跡の中心にそびえる「エル・カスティージョ(ククルカン神殿)」は、四方に91段ずつの階段を持つピラミッド型の建造物で、春分と秋分の日には、階段に沿って光と影が作る「羽のある蛇」の姿が現れる仕掛けがあることで知られています。これはマヤの高度な天文学と建築技術の証とされています。他にも、球技場「グラン・ハuegoール(Great Ball Court)」や、戦士の神殿、天文台「エル・カラコル」など、宗教・政治・科学の拠点であったことがわかる建造物が広がっています。遺跡全体は広大で、歩いて見学するには最低でも2〜3時間は必要です。敷地内には観光客向けの売店や飲食スペースも整っており、現地の民芸品や雑貨を購入することもできます。ガイド付きツアーに参加すれば、遺跡に隠された意味や歴史背景についてより深く学ぶことができるため、初めての訪問には特におすすめです。

【チチェン・イッツァ】

住所:Tinúm Municipality, Yucatán

アクセス:カンクンから2時間30分程

営業時間:8時~16時

WEBサイト:https://inah.gob.mx/zonas/146-zona-arqueologica-de-chichen-itza

セノーテ・イキルはチチェン・イッツァとセットで楽しめる

セノーテ・イキル
セノーテ・イキル

チチェン・イッツァ遺跡の近くにある「セノーテ・イキル」は、マヤ文明と自然の魅力をあわせて体感できる人気スポットです。セノーテとは、ユカタン半島に数多く点在する天然の泉のことで、「セノーテ・イキル」はその中でも特にアクセスが良く、観光地として整備されています。このセノーテは、大きな縦穴の底に水が溜まってできたタイプで、上から見下ろすと円形の池のように見えます。壁面にはツタが垂れ下がり、周囲は岩に囲まれていて、天然のプールのような景色が広がっています。水の透明度も高く、青く澄んだ水面が印象的です。見学だけでなく、実際に水に入って泳ぐこともできるのが魅力で、ジャンプ台から飛び込んだり、浮かんでリラックスしたりと、訪れた人たちは思い思いに楽しんでいます。更衣室やロッカー、レストランも併設されていて、観光客にも利用しやすい環境が整っています。チチェン・イッツァ観光とセットになったツアーも多く、半日から1日のプランで気軽に訪れることができます。暑いユカタン地方の観光の合間に、涼を取るにはぴったりの場所です。他の有名なセノーテとしてはトゥルム遺跡の近くのグランセノーテなどもあります。

【セノーテ・イキル】

住所:Km. 122, Valladolid – Mérida Highway, Tinum Municipality

アクセス:チチェン・イッツァから車で10分程

営業時間:8時~17時

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