インドの文化首都コルカタの定番観光名所を紹介

インドのコルカタの街並み

コルカタは、人口約1,500万人を抱える大都市で、かつて「カルカッタ」の名で知られていました。1772年から1911年までイギリス領インドの首都として栄え、政治・文化の中心地でした。以来、英国植民地時代の建築が街のあちこちに残され、「インドの文化首都」とも称される都市として知られています。コルカタに着いて思ったのが、デリーやバラナシでは街中を歩いていた牛がいないことと、インドらしさは感じるが、都市として発展しているということです。インドはヒンディー語がメインで約40程の言語が話されていますが、コルカタで話されている言語はベンガル語のため、ヒンディー語を話せない人も多いです。最初は、それが分からずにタクシーに乗る際に少し苦労しました。

目次

コルカタ観光のメインスポットはヴィクトリア記念堂

ヴィクトリア記念堂
ヴィクトリア記念堂

まるでロンドンの建物がそのままコルカタに移されたかのような重厚な佇まい。ヴィクトリア記念堂は、イギリス統治時代の象徴として1921年に完成した大理石の記念建築です。高さ約56メートルのドームには女神のブロンズ像が立ち、堂々たるスケールに圧倒されます。中は博物館になっていて、英国統治下のベンガルに関する絵画や資料が充実。インドとヨーロッパ文化の交錯を肌で感じることができます。建物の中の見学は有料ですが、周りは整理された綺麗な大きな公園になっていて週末は地元の家族連れや学生たちが多く、歴史的遺産でありながら市民にとっての憩いの場所としても生き続けています。コルカタの代表的な観光名所1つと言えば、個人的にはヴィクトリア記念堂だと思います。

【ヴィクトリア記念堂】

住所:Victoria Memorial Hall, 1, Queen’s Way, Maidan, Kolkata

アクセス:Maidan地下鉄駅から徒歩数分

営業時間:10時~18時※月曜休み(館内)、6時~18時(庭園)

公式サイト:https://victoriamemorial-cal.org/

壮大だが落ち着いた教会セント・ポール大聖堂

セント・ポール大聖堂
セント・ポール大聖堂

コルカタの中心部にひっそりと佇む白亜のゴシック建築、セント・ポール大聖堂。1847年に完成したインド初の英国国教会の大聖堂で、天を突くような尖塔と細かな装飾が印象的です。内部に足を踏み入れると、石造りの柱が連なる荘厳な空間が広がり、ステンドグラスから差し込む柔らかな光が、静寂の中に神聖さを添えます。天井の高さや祭壇の精巧な彫刻も見どころで、当時のイギリス建築技術の高さが随所に感じられます。観光客よりも地元の信者や学校帰りの学生が目立つのもこの場所らしい雰囲気。クリスマスシーズンには外壁がライトアップされ、街の喧騒から切り離されたような美しい静けさに包まれます。賑やかなパークストリートからすぐとは思えないほど、落ち着いた雰囲気です。ヴィクトリア記念堂からは徒歩圏内なので立ち寄ってみてください。

アジア最古の博物館、インド博物館

インド博物館
インド博物館 (photo by pixabay)

1814年に設立されたインド博物館は、アジア最古の博物館とされる施設で、コルカタの中心部に位置しています。広い敷地と白亜の回廊を持つ建物は、インドの近代学術の象徴です。館内には考古学、民族学、美術、動物学、地質学など多岐にわたる分野の展示が揃い、所蔵品の数は数万点に及びます。主な展示には、エジプトのミイラ、ガンダーラ美術の仏像、アショーカ王の石柱断片、古代インドの貨幣コレクションなどがあります。恐竜の化石や鉱物標本など自然史に関する展示も充実し、歴史と科学の両面から学べます。

【インド博物館】

住所:27, Jawaharlal Nehru Road, Park Street, Kolkata

アクセス:Park Street地下鉄駅から徒歩数分

営業時間:10時~18時(火~日※月曜休み)

公式サイト:https://indianmuseumkolkata.org/

マザー・テレサの活動拠点だったマザー・ハウス

マザー・ハウス
マザー・ハウス

コルカタの街角に、ひっそりと建つ灰色の建物がマザー・ハウスです。マザー・テレサが長年暮らし、助けを必要とする人たちと向き合い続けた場所。看板も小さく、知らなければ通り過ぎてしまいそうで、私は着いてから、この場所で本当に合っているのか周囲の人に何度か確認をしました。展示室にはマザー・テレサの私物や、活動の写真が並んでいて、語りすぎない静かな構成が逆に心に染みます。彼女の寝室は今もそのまま残されていて、質素なベッドと机から伝わる生活の姿が印象的でした。そして館内の中央には、マザー・テレサが安らかに眠る棺が安置されています。他の場所もそうではありますが、特にここでは、静かに観光をするようにしてください。

巨大な鉄橋ハウラー橋

ハウラー橋
ハウラー橋

コルカタのランドマークといえば、ハウラー橋。フーグリー川に架かる全長約705メートルの巨大な鉄橋で、1943年に開通して以来、市民の生活を支え続けています。最大の特徴は、支柱や吊りワイヤーを使わない“片持ち梁式”の構造。アジア有数の規模を誇るこの橋は、1日でおよそ10万台以上の車両と、15万人近い歩行者が行き交うと言われています。実際に歩いてみると、足元から鉄骨がきしむような感覚が伝わってきて、その重厚感に思わず見上げたくなります。昼間は交通の喧騒に包まれますが、夕暮れ時には川面に映るシルエットが美しく、夜にはライトアップされた姿が幻想的。橋の下には、ムリク・ガット花市場があるので下に降りて見学してみるのもおすすめです。

コルカタ最大のモスク、ナコーダ・モスク

ナコーダ・モスク
ナコーダ・モスク

コルカタ旧市街・バラバザール地区の中心にそびえるナコーダ・モスクは、コルカタ最大の規模を誇るイスラム礼拝堂。1926年に完成した建物で、赤茶色の壁と鮮やかな緑のドームが目を引きます。最も印象的なのは、モスクを象徴する高さ約46メートルの2本の巨大ミナレットと、その周囲に並ぶ25本の小型ミナレット。合計27本の尖塔が空に伸びる姿は、近くで見ると圧倒的な迫力です。内部には1万人以上を収容できる礼拝堂があり、大理石の床と美しいアーチ装飾が訪れる人を魅了します。ミナレットの高さがあり建物の中からは全体を写真に収めることは難しかったです。

外観が特徴的な大型モール、クエストモール

クエストモール
クエストモール

2013年に開業したクエスト・モールは、コルカタのパークサーカス地区に位置する大型ショッピングモールです。建物の外観は幾何学的なデザインのパネルで覆われ、夜間にはライトアップされます。入っている店舗はどちらかというとインドの土産物を変える場所というよりは有名ブランドのショップが多いです。レストランやカフェも充実しているので、私は旅の最終日にホテルをチェックアウトしてからはここで空港に行くまでの時間を過ごしていました。

SELECTION―セレクション―