ドイツに行ったら見逃せない世界遺産「ケルン大聖堂」

ケルン大聖堂のヘッド画像

私がドイツへの旅をした際に絶対に見に行きたいと思っていたのが「ケルン大聖堂」です。1996年にユネスコの世界文化遺産に登録され、世界中から年間600万人以上が訪れるドイツを代表する人気の観光スポットです。教会内部の見学の他、有料でタワークライムや宝物庫の見学もできます。

目次

ケルン大聖堂への行き方

ICE
ICE

ヨーロッパでは高速鉄道ICEが広く整備され、陸路での移動が非常に便利です。世界遺産「ケルン大聖堂」へのアクセスもスムーズ。日本からの航空便が多く就航するフランクフルトからは約1時間10分、ミュンヘンからでも約4時間45分〜5時間30分で到着できます。ICEのチケットは、駅の窓口はもちろん、オンラインでも簡単に予約できます。ただし、人気の路線は混雑することもあるため、特に観光シーズンには早めの予約がおすすめ。長距離移動の際には別料金になりますが、座席指定をしておくと安心です。私もドイツで初めて鉄道を利用した際は驚きましたが、ヨーロッパの鉄道は改札がないことが多いです。ただし、車内ではチケット確認が行われるため、チケットはすぐ提示できるように準備しておきましょう。電子チケットをスマートフォンで提示する場合は、バッテリー残量にもご注意を。私はフランクフルトからケルンへのICEを利用しましたが、ライン川沿いの景色が綺麗なので、窓際の席の予約がおすすめです。

世界遺産ケルン大聖堂は圧倒的なスケール

世界遺産ケルン大聖堂
世界遺産ケルン大聖堂

ケルン大聖堂は、高さ157メートルの尖塔が2本そびえる、ドイツ最大級のゴシック建築です。1248年に建設が始まり、完成までにかかったのはなんと600年以上。駅を出るとすぐ目の前にその巨大な姿が現れ、そのスケールに思わず足が止まります。幅86メートルの正面ファサードには、無数の尖塔やアーチが並び、どこを見ても見ごたえ十分。黒っぽい外壁は石が長年風雨にさらされた自然な色で、これが“ケルンらしさ”とも言われます。建物の全体デザインはフランスの大聖堂の影響を受けていますが、縦にぐっと伸びるシルエットにはドイツらしい力強さが感じられます。色々な国で教会を多くみていると、ある程度のイメージができてきますが、その想像を超えるスケールを感じさせる数少ない教会の一つでした。写真に収めようと何度も階段を上り下りして、構図を探し続けてしまいました。

大聖堂の周りの繊細な彫刻の数々

ケルン大聖堂の彫刻
ケルン大聖堂の彫刻

大聖堂の外壁をよく見ると、びっくりするくらいたくさんの彫刻が並んでいます。その数は全部でおよそ750体。聖書に出てくる人物や天使、聖人たちが、建物のあちこちに配置されていて、まるで壁全体が物語の舞台のようです。正面入り口の上には「最後の審判」の場面が描かれていて、キリストやマリア、ペテロが中央に並びます。多くの彫像は19世紀に復元されたものですが、当時の資料をもとに細かい部分まで忠実に再現されています。なかでも目を引くのが「王たちの列柱」。旧約聖書に登場する王たちがずらっと並んでいて、一体一体見ていると時間を忘れてみいってしまいます。彫刻は雨風で傷みやすいため、今も修復作業が続けられています。

ステンドグラスを見るだけでも訪れる価値あり

ケルン大聖堂のステンドグラス
ケルン大聖堂のステンドグラス

ケルン大聖堂の中に入ってまず目を引くのが、壁一面を埋め尽くすステンドグラスです。色とりどりのガラスには、新約・旧約聖書の場面や聖人たちの姿が描かれていて、その細かさと表現力に圧倒されます。外の光が差し込むと、内部がまるで虹色に染まるような美しさで、時間帯によっても見え方が変わるのが面白いところ。中には14世紀のオリジナルが残っているものもあり、歴史的な価値も非常に高いです。見上げるだけで息をのむこの空間、ステンドグラスを見るためだけでも訪れがいがあると感じました。

大聖堂の中のスケールも壮大

ケルン大聖堂の内部
ケルン大聖堂の内部

ケルン大聖堂の中に入ると、まず感じるのは内部空間の広さと高さ。天井までの高さは約43メートル、細く高く伸びる柱が空間を支え、ゴシック建築の特徴が随所に見られます。大聖堂内は三廊式で、中央の主廊を挟んで側廊が広がり、それぞれに小さな礼拝堂が設けられています。壁や柱には中世の宗教彫刻が多数施され、聖書の場面や聖人に関するモチーフが表現されています。また、主祭壇の奥には「三王の聖棺」が安置されています。大聖堂内の柱は全部で124本あり、各柱に異なる装飾が施されているため、建築様式の違いを比較することができます。床には幾何学的なタイル模様が広がり、施工時期によってデザインに違いが見られます。観光客が多い時間帯でも、内部は騒がしさを感じにくく、整然とした空間が保たれていました。大聖堂内の椅子に腰かけて空間を眺めていると、改めて内部の装飾の細かさとスケールの大きさに圧倒されました。

【ケルン大聖堂】

住所:Domkloster 4, 50667 Köln, Deutschland

アクセス:ケルン中央駅から徒歩すぐ

営業時間:通常、午前 6 時から午後 8 時まで開いています。北側(駅側)から入場ができる時間は9時30分~17時30分(月~金)※土日・祝は21時30分迄

公式サイト:https://www.koelner-dom.de/

※教会内部の見学は無料ですが、タワークライミングと宝物庫は有料です。

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