ドイツ・モーゼルの小さな町ベルンカステル・クースのクリスマスマーケット
ヨーロッパの冬といえば、やはりクリスマスマーケット。なかでも発祥の地・ドイツでは、大規模なものから地元の温かみあふれる小さなものまで、毎年約2,500ものマーケットが開かれます。今回ご紹介するのは、ドイツ西部・モーゼル川沿いの町、ベルンカステル・クース(Bernkastel-Kues)のクリスマスマーケット。まるでおとぎ話に出てくるようなこの町のクリスマスマーケットは、家族や友達と何度も訪れた、私のお気に入りの場所です。それでは、その魅力をさっそくお伝えします。
ベルンカステル・クースはどんなところ?

ベルンカステル・クースは、ドイツ西部に位置する美しい町です。モーゼル川が緩やかに流れ、豊かな自然に囲まれています。モーゼルワインの産地としても知られ、急な斜面いっぱいに広がるブドウ畑の風景は圧巻です。私もよく、家族とブドウ畑やモーゼル川の絶景を見ながら、丘の上に建つお城までのハイキングを楽しみました。モーゼル川を挟んで、町はベルンカステルとクースの二つの地区に分かれており、クリスマスマーケットは、ベルンカステル側の木組みの家々が並ぶ旧市街で開催されます。
ベルンカステル・クースのクリスマスマーケットの見どころ

まずは地元産モーゼルワインのグリューワイン(スパイスやフルーツ入りホットワイン)で、冷えた体をぽかぽかに温めましょう。赤ワインだけでなく、モーゼル地方ならではの白ワイン・リースリングを使った、ここでしか味わえない一杯もおすすめです。アルコール類以外にも、ホットチョコレートやキンダープンシュ(スパイス入りのホットジュース)もあります。マグカップは飲み終えた後に返却するとデポジットが戻りますが、かわいらしいデザインが多く、記念に持ち帰るのも人気です。また、オーナメントやくるみ割り人形など、クリスマス雑貨を見て回るのも楽しみのひとつです。屋台ではクレープやワッフルのほか、ブラートブルストやポメスなど、ドイツの定番メニューもそろっています。期間限定の仮設メリーゴーランドは、子どもたちに大人気!かわいらしい町ながら、見どころが盛りだくさんです。
毎日が魔法の瞬間!巨大アドベントカレンダー

ベルンカステルの旧市街は、クリスマスマーケット期間中、町全体がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。ドイツの伝統的な木組みの家々が並ぶ広場には、ひときわ目を引く大きな建物があります。薬局が入ったその建物全体が巨大なアドベントカレンダーになっており、クリスマスマーケットをさらに盛り上げています。地元の人々による歌や寸劇、音楽の演奏が終わると、毎日夕方5時半に薬局の建物の窓が一つ開きます。そこには例えばグリム童話の「赤ずきん」など、有名な童話のキャラクターが描かれた絵が姿を現します。「今日はどんなキャラクターが出てくるのかな?」とワクワクしながら見守るその瞬間は、クリスマスマーケットのハイライトです。
ベルンカステル・クースまでのアクセス

ベルンカステル・クースのクリスマスマーケットは、毎年11月中旬~12月中旬に開催されます。開催日や時間は年ごとに変わるので、出発前に公式サイトでチェックしておくと安心です。アクセスは、まず電車でヴィットリッヒ(Wittlich)駅まで移動し、そこからバスに乗り換えます。「Kues, Forum」や「Bernkastel, Tourist-Info」といったバス停で下車すると、町の中心部や観光スポットへ行けます。古き良きドイツの街並みをゆったり楽しみたい方や、穴場の街でモーゼルワイン、大自然、絵本のような街並みを堪能したい方にぴったりのスポットです。魔法にかかったようなクリスマスマーケットも、ぜひベルンカステル・クースで体験してみてください。
【ベルンカステル・クースのクリスマスマーケット】※2025年11月更新
2025年のベルンカステル・クースのクリスマスマーケットは11月21日~12月21日に開催されます。催し物の内容などはWEBサイトで確認できます。

