ドイツ最古の街トリーアで楽しむクリスマスマーケット

トリーアは、ドイツ西部のモーゼル川沿いに位置する美しい町です。紀元前16年に建設され、「ドイツ最古の街」として知られています。かつてローマ帝国はこの地を北ヨーロッパ進出の拠点とし、「第二のローマ」と呼ばれるほど栄えました。町をゆるやかに流れるモーゼル川と、川沿いの急斜面に広がるモーゼルワインのブドウ畑の風景は、息をのむほどの美しさです。また、古代ローマ時代の城門「ポルタ・ニグラ」をはじめ、大聖堂や円形劇場など、ユネスコ世界遺産に登録された歴史的建造物も点在し、歩いているとまるでタイムトリップしたかのような気分に浸れます。豊かな自然と歴史、文化が息づく街並みが広がるトリーアは、見どころにあふれた魅力的な町です。

トリーアのクリスマスマーケットの中心、中央広場（Hauptmarkt）には、地元産モーゼルワインを使ったグリューワイン（スパイス入りのホットワイン）や、卵と白ワインを合わせた甘いアイアープンシュなど、ワインの名産地モーゼル地方らしい温かな飲み物の屋台が並びます。マグカップは飲み終えた後に返却するとデポジットが戻りますが、気に入ったデザインのカップは持ち帰ることもできます。また、香ばしい焼きアーモンドや焼きたてのクレープなどの食べ物の屋台やクリスマス雑貨の屋台もあります。この期間中だけ登場するメリーゴーランドは、子ども連れの家族にぴったり！イルミネーションや装飾の光、人々の賑わいに包まれて、寒さを忘れるほど心温まる体験ができます。

中央広場から歩いてすぐのもう一つの会場、トリ―ア大聖堂広場（Domfreihof）は、1700年もの歴史を誇るドイツ三大聖堂のひとつ、トリーア大聖堂の目の前に広がります。イルミネーションに照らされた歴史的建物を背景に、幻想的な雰囲気を楽しめます。ここにも、地元産モーゼルワインを使ったグリューワインや食べ物の屋台、クリスマス雑貨の屋台が並び、歩いているだけでもワクワクします。さらに、期間限定でコルンマルクト（Kornmarkt）にアイススケートリンクが設置され、子どもも大人も楽しめます。中央広場や大聖堂広場から徒歩数分とアクセスも便利。人気のクリスマスマーケットでありながら、平日の日中や夕方はあまり混雑しないのも、子連れにはうれしいポイントです。

トリーアのクリスマスマーケットは、毎年11月下旬から12月中旬〜下旬にかけて開催されます。開催日や時間は年によって異なるため、訪れる際は公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。ドイツ国内の主要都市からは鉄道でアクセス可能で、フランクフルト空港からトリーア中央駅までは、コブレンツ中央駅での乗り換えを含めて約3〜4時間です。中央駅から旧市街までは徒歩約10〜15分で便利です。最寄りの空港はルクセンブルク空港。直通バスを利用すれば約45分でトリーア中心部に到着します。または空港からルクセンブルク市内まで移動し、そこから鉄道でトリーアへ向かうことも可能です。ドイツ最古の街・トリーアで、ローマ遺跡巡りとクリスマスマーケットの両方を楽しむ旅に出かけてみてはいかがでしょうか。